2020年3月11日水曜日

【3月31日完成、施工は清水建設JV】八ツ場ダム(群馬県長野原町)が貯留開始

貯留開始前の八ツ場ダム
(3月3日撮影、提供:八ツ場ダム工事事務所)
国土交通省関東地方整備局は、群馬県長野原町に建設した八ツ場ダムの貯留を10日に開始した。今夏に開催する東京五輪・パラリンピックに向け水資源を確保する。吾妻川をせき止め数カ月をかけて常時満水位(標高583m地点)まで水をためる。

 八ツ場ダムは利根川水系吾妻川の中流に位置する。堤高116m、堤頂長290・8mの重力式コンクリートダム。清水建設・鉄建建設・IHIインフラシステムJVが施工している。

 19年10月から試験湛水を実施し、堤体や貯水池周辺の安全を確認してきた。最低水位を維持した状態で流木処理などの作業も実施した。機能が発揮できる環境が整い、試験湛水を9日で終えた。完成日は31日となる。暖冬で水不足になる可能性もあるため、完成日の前から水の貯留を開始した。

 ダム本体工事は19年6月にコンクリート打設を完了した。総貯水量は最大1億0750m3。首都圏の洪水調整や水道・工業用水の確保、発電などの機能を担う。

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