2020年3月12日木曜日

【回転窓】桜餅の葉は食べる?食べない?

 春になると食べたくなる桜餅。小豆のあんが入った桜色の餅の周りを塩漬けの桜の葉で包み、風流な見た目も食欲をそそる▼桜餅には大きく分けて関東風の「長命寺」と、関西風の「道明寺」の2種類がある。長命寺は小麦粉などの生地を焼いたクレープ状の皮であんを巻いた桜餅。道明寺はもち米を蒸して乾燥させ粗びきしたものであんを包む。つぶつぶした食感が特徴だ▼関東、関西風を問わず、共通素材である桜の葉は、塩漬けにすることで独特の香りと風味を醸し出す。桜餅に桜の香りや塩気が付くことで、味わいに奥深さを与える。葉を食べるか、食べないかは各自の好みだが、長命寺の発案者は葉を外すのがおすすめのようだ
▼今年は暖冬の影響で全国的に桜の開花が例年より早まるそうだ。東日本大震災の帰還困難区域の一部で避難指示が10日解除され、福島県富岡町にある「夜の森の桜並木」では桜をめでるエリアが広がる。花見客でにぎわいが戻ることを期待する地元関係者も少なくない▼社会全体が自粛ムードでイベントの中止や延期が相次ぐ。もうすぐ始まる桜前線の北上に合わせ混乱の沈静化を願いたい。

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