◇予測で行動変化を促す◇
高速道路の渋滞に関する情報発信の広告塔を担っている。いつ・どこで・どのくらいの渋滞が発生するかを予測し、混雑する日やルートを避けてもらう「行動変化」を促すのが使命と考えている。
渋滞の原因は工事や事故が少なく、全体の75%は交通の集中とされる。過去の渋滞や道路の開通、料金の変化、曜日の配列など渋滞予測のポイントは数多い。「アンテナを高くして情報を収集しないと」。潮干狩りに影響する潮の干満、花の開花状況なども考慮して、「どうして渋滞するか」を追求している。
渋滞予報士は技術系の土木の職員が務める。暮らしを支え、街の基盤となるインフラに関心を抱き、高速道路と構造物のスケールなどに魅力を感じて土木を学ぶことにした。入社7年目。管理や建設の現場を経験し、高速道路のネットワーク整備の効果や交通の変化に興味を持ち、交通分野の業務に就いた。全体の渋滞の約95%が発生している関東支社の渋滞予報士だからこそ、「責任の大きさと同時にやりがいを感じます」と意欲を見せる。
SNS(インターネット交流サイト)が身近にあり結果は気になるが、「予測は当たらなくていい面もある」とも思っている。渋滞しなければ利用者の行動を変化させられたことになるためだ。「渋滞対策はご利用いただくお客さまとの掛け算です」。行動変化のきっかけづくりにまい進する。
(こみや・なほこ)
東北中央自動車道施工時にお世話になった小宮さん、渋滞予報士になられていたとは!
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