6434人が犠牲となった阪神・淡路大震災は17日、発生から27年となった。神戸市中央区のHAT神戸では兵庫県などが主催する「ひょうご安全の日 1・17のつどい」が開かれた。
県幹部や県議会議員、神戸市をはじめ被災市町など招待者約250人のほか一般来場者が多数参列。震災の経験と教訓を次世代に引き継ぎ、「災害文化」の定着に向かって心を一つにしていくことを誓い合った。
安全の日のつどいのテーマは「震災を風化させない-『忘れない』『伝える』『活かす』『備える』」。今年はコロナ禍のため、恒例のメモリアルウオークなどを中止して開催。「人と防災未来センター」慰霊のモニュメントに設けられた献花台を前に、午前11時50分に式典が開始。藤本百男兵庫県議会議長による開会の言葉に続いて、正午の時報とともに神戸市立渚中学校の生徒らが「カリヨンの鐘」を打ち鳴らし、犠牲者に黙とうをささげた。
主催者代表の齋藤元彦兵庫県知事は「あの日から四半世紀を超える歳月が過ぎ、街の傷跡は目立たなくなったが、震災を経験していない世代が増え、記憶の風化が懸念されている。われわれは震災の経験と教訓を発信し、次なる災害に備えるため、ハード・ソフト両面から防災・減災対策に取り組んでいかなければならない。新しい時代を切り開く『躍動する兵庫』の実現に向かって県民の皆さんと共に歩んでいく」と決意を語った。続いて来賓の小寺裕雄内閣府政務官が「多くの災害から国民の生命や財産、生活を守り、安心して暮らせる社会の実現に向かって全力で取り組んでいく」と述べた。この後、県立舞子高校環境防災科3年の桑田優葵さんら地元の小中高生がメッセージを披露。続いて神戸市立なぎさ小学校の児童らが被災者を勇気付ける曲「しあわせ運べるように」を合唱した。
最後に人と防災未来センターの河田惠昭センター長が「震災の教訓はすべての時代に通じる知恵だから」と「ひょうご安全の日宣言」を読み上げ、参列者が献花台に花をささげた。
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