2022年1月5日水曜日

【節目迎え気持ち新たに】2022年の周年企業、佐藤工業が160周年

  新型コロナウイルス感染症の影響が依然として見通せない2022年。コロナへの対応やDX(デジタルトランスフォーメーション)、働き方改革、脱炭素など将来を見据えた変革が求められる中、創業や設立から節目の年を迎える建設関連企業も多い。上場企業を見ると佐藤工業が160周年、大林組と淺沼組が130周年、福田組が120周年を迎える。

 民間信用調査会社・帝国データバンクの調査によると、22年に10年刻みで節目を迎える企業は全業種で13万5425社。50周年が2万2945社と最多で100周年は1065社だった。建設業で周年を迎える企業ではロゴマークやアニバーサリーサイトの作成など多種多様な取り組みを展開。新たな事業戦略や経営方針を打ち出す企業もある。

 7月20日に160周年を迎えるのは佐藤工業。1862年に佐藤助九郎が「佐藤組」を結成したのが始まり。以降、国内のインフラ工事や東南アジアを中心とする海外工事などで社会資本整備や街づくりに貢献してきた。周年を機にスローガン「その仕事が、誰かの未来になる。」を掲げた。

 大林組は1月25日に130周年を迎える。1892年に大林芳五郎が大阪市西区に土木建築請負業「大林店」を創業したのが起源。激動の時代を乗り越えながら国内外のインフラ整備や大規模建築工事などを多数手掛け、建設業界をリードしてきた。新たな領域を開拓していく挑戦の意志を込めたブランドビジョン「MAKE BEYOND つくるを拓く」を策定。今後も「誠実なものづくり」の精神を受け継いでいく。

 寺社造営などの宮大工を起源に、奈良県で創業した淺沼組も1月20日に130周年。関西を地盤に全国展開し良質な社会資本整備などに貢献してきた。130周年企業には乃村工芸社や増田組らが名を連ねる。

 120周年を迎えるのは福田組。創業当初からFUKUDAスピリット「誠実」を受け継ぎ日本の発展に尽力してきた。アイサワ工業は110周年。岩田地崎建設や淺川組などが100年企業に仲間入りする。

 日本のPC技術をリードしてきたピーエス三菱は、10月1日にピー・エスと三菱建設が合併して20周年。最高レベルのPC技術を駆使し橋梁などの土木分野だけなく、建築分野でも事業を拡大してきた。ピー・エスの前身「ピー・エス・コンクリート」の創業から数えると70周年を迎える。

 長い間企業を存続・発展させることは容易ではない。それだけに節目を迎える企業の周年記念は特別な意味を持つ。組織の一体感や自社ブランドのイメージ向上にもつながるだろう。

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