◇いつか父・妹と同じ現場に◇
建設業で働く父親の背中を追って同じ道を志した。高専4年の夏休みに四電工のインターンシップ(就業体験)に参加。現場で活躍している女性技術者の姿を見て「女性でも働きやすい会社」と思い、就職先に選んだ。
入社3年目。先輩に付いて通信ケーブルの移設や撤去工事の現場で代理人業務を勉強中だ。施工会社や資機材の手配、施主と工期の調整など業務は多岐にわたる。「今はまだ先輩に質問しながら進めている段階。工事完了後の最終確認だけで済むように早くなりたい」と目標を語る。
積極的な姿勢を大切にしている。「できないかもしれないと思うのではなく、まずはやってみて、できるかできないか判断するようにしている」。将来は「施主から『ぜひ山崎さんにお願いしたい』と指名してもらえるようになりたい」と笑顔を見せる。
「建設業はまだまだ男性が多い。女性だからと気持ちが引いてしまう部分はある」と思っている。それでも「迷っているなら飛び込んできてほしい」と後輩にエールを送る。
プライベートで運転中に工事を手掛けた現場近くを通ることがある。そんな時、「ここは自分がやった。頑張って良かった」と思える今の仕事にやりがいを感じている。年の近い妹も後に続き、建設業界に入った。父親と妹の3人で一緒の現場に立つ日が来るのを待ち望んでいる。
(やまさき・ちひろ)
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