2022年4月18日月曜日

静岡県沼津市/沼津南一色線整備、道路建設と古墳保全活用を両立

 静岡県沼津市は、都市計画道路沼津南一色線と高尾山古墳の整備スケジュールを公表した。本年度は準備工事を進め2023年度に橋梁工事に着手し、前後区間も含めた約1・1キロを26年度以降に暫定2車線で供用する。その後、トンネル工事に着手し令和10年代前半(28~33年度)の完成、4車線供用を目指すとした。並行して高尾山古墳を史跡公園として整備するための計画も策定する。道路建設と古墳の保全・活用を両立し、周辺部も一体的な空間として整備する全国的にも珍しい事業がいよいよ動きだす。
 東日本で最古級、最大級の規模と判明した高尾山古墳は全長64メートル、幅34メートルの前方後円墳。整備を進めていた沼津南一色線のルート上で発見されたため、市は東側2車線を橋梁形式、西側2車線を古墳の地下を通過するトンネル形式とし古墳を保全することを決定。橋梁・トンネルを対象としたものでは全国初となる設計競技方式によるデザインコンペを実施し、エイト日本技術開発・イー・エー・ユーJVを選定。最優秀提案を基に実施した測量設計と関係機関協議がおおむね完了したため、整備スケジュールを公表した。
 計画では、東側2車線の橋梁はPCトラフラーメン橋(延長105メートル)、西側2車線はトンネル(高さ4・8メートル×幅7・6メートル、延長117メートル)。本年度は橋梁工事に向けた準備工事として古墳ののり面保護工事などを実施。23年度に橋梁工事に入る。高尾山古墳については、国史跡指定に向けた手続きとして、本年度内に意見具申書を文化庁に提出する。指定を受けた後、保存活用計画や整備基本計画の策定、基本・実施設計を行う。



source https://www.decn.co.jp/?p=141879

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