大阪商工会議所と南海電気鉄道は15日、2025年大阪・関西万博や31年のなにわ筋線の開業などを見据え、大阪の玄関口となる難波エリアを対象にしたまちづくりのビジョンを発表した。「エンタメ」と「ステイ」の力で難波エリアの都市格を高めるのが目標。なにわ筋線の新駅周辺で新たな難波の顔づくりを提案したほか、万博時にフェスティバルの開催を目指す。大阪への観光客や訪問者を増やすことでまちづくりの機運を盛り上げる。
大阪商工会議所の都市活性化委員会(委員長・錢高一善錢高組会長)と南海電鉄が21年7月に「難波エリアの都市格を公民協働で高めるまちづくり懇談会」(座長・橋爪紳也大阪公立大研究推進機構特別教授)を設置し、地元の商店街や町会、企業に加え、大阪市や都市再生機構など行政機関がオブザーバーとして参加し、ビジョンをまとめた。
難波エリアが目指す目標として▽まち文化にぎわいの活力で国内外の注目を集め続ける難波▽拠点機能を高めながら、なにわ筋線開業を契機に成長し続ける難波▽「新たな関係性」「多様なサービス」「次世代の担い手」を育み続ける難波-の三つを掲げ、万博の開催やなにわ筋線開業に合わせた取り組みと共に、長期的なまちづくりに取り組んでいく。
拠点機能については、都市再生制度を活用し、成長産業や企業、人材を誘致するエリアを形成する。例として都市再生緊急整備地域の拡大も視野に、高度街区利用を促す開発機運を醸成しながら地上と地下空間を立体的につなげるなど新駅周辺で新たな顔づくりに挑戦し、ビジネス機能や外国人の滞在、居住機能を強化する。
フェスティバルについては「難波チャーフェス(仮称)」の開催を提案。南海難波駅前の広場や道頓堀などで「食い倒れ」や「文化芸術」をテーマにしたイベントを万博と同時に開催する。22年度から具体的な実行体制について検討を進める。
錢高委員長は「難波以外のエリアとも連携しながら都心部でさまざまな祝祭事業を開催したい」と話し、橋爪教授は「大阪ミナミは絶えず新しいアイデアや文化を生み出してきた。エンタメとステイの力が世界中の人を集める」と期待した。
source https://www.decn.co.jp/?p=141881
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