2022年4月28日木曜日

フジタら/既存杭撤去孔の均質埋め戻し工法、再施工防ぎ効率向上

 フジタと日本コンクリート工業は、既存杭の撤去孔を均質な改良土で埋め戻すことができる新工法を開発した。既存杭の引き抜き後に砂を投入し、新たに開発した攪拌(かくはん)装置で固化材を添加しながら孔内全体を適切な強さで改良する。新設杭の打設時に本来の掘削場所からずれてしまって再施工するようなトラブルを防止でき、施工効率が向上する。
 「FUNC-RES工法」は、既存杭を縁切り・引き抜き工法で撤去した孔内の泥土を、固化剤スラリーと土砂で攪拌混合する。攪拌装置には3段の攪拌翼と2段の固定翼を交互に配置している。外側を固定しながら攪拌翼などを回転することで塊状の粘性土も細断でき、十分に混合できる。既存杭の引き抜き時に使用するケーシング先端に、アダプターを介して接続できる。重機を入れ替える必要が無く、効率よく施工できる。
 地上から流動化処理土を投入する従来方法に比べて施工時間が長くなるが、何度も再掘削して工期が延長するようなリスクを軽減できる。施工期間や施工機械の稼働時間を短縮でき、二酸化炭素(CO2)排出削減も期待できる。
 日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得済み。直径1000ミリの装置を千葉県内の現場に適用し実効性を確認した。30メートル程度の杭まで適用できるという。今後、バリエーションを増やしていく。



source https://www.decn.co.jp/?p=142219

0 コメント :

コメントを投稿