2022年4月26日火曜日

竹中工務店ら/透光性と断熱性両立のガラスパネル、来年販売へ

 竹中工務店とガラス加工を手掛ける新光硝子工業(富山県砺波市、新海伸治社長)は、透光性と断熱性を兼ね備えたガラスパネルを開発した。透光性と断熱性に優れた半透明の粒状素材「エアロゲル」をガラス板の間に詰めて、断熱性を保ちながら必要に応じた透光性を確保できる。ブラインド付き高性能ガラスを採用したオフィスと比較して10~20%のエネルギー削減を確認した。来年早々にも製品化し、販売を目指す。
 「エアロゲルガラスパネル」はエアロゲル層を透光板で固定し、両側をガラス板で覆っている。透光板から空気を通すことで、温度上昇により内部の空気が膨張しても、詰まった状態のエアロゲル層を維持できる。ペアガラスよりも断熱性能が高く、エアロゲル層を厚くすればトリプルガラスよりも高い断熱性が得られるという。透光性はエアロゲル表面に白色粒子を付着させることで調整が可能。可視光透過率9~35%、日射熱取得率15~40%に制御できる。
 全体厚み約45ミリのパネルを竹中工務店の北海道地区FMセンターに初適用し、有効性を確認した。価格はアルゴンガスを用いた高性能ペアガラスと自動開閉ブラインドとを合計した程度という。今後、従来品サッシに設置可能な同35ミリ~45ミリの製品を開発する。多様な建築に導入し、省エネルギー化や脱炭素の推進に貢献する。



source https://www.decn.co.jp/?p=142146

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