2017年1月11日水曜日

【回転窓】たすきをつなぐために

この季節は、スポーツの中でも駅伝の観戦を楽しみにしている。今年も元日の全日本実業団対抗駅伝で始まり、2、3日には大学生ランナーたちの箱根駅伝が行われ、いずれも駅伝ファンを十分に楽しませてくれた▼次のランナーにたすきをつないでいく駅伝は、「和」の精神を尊ぶ日本人好みのスポーツと言われる。中高生たちの大会も多いが、先日の読売新聞で気になる記事を読んだ▼今年で68回目を迎えた伝統ある中学生の駅伝大会が、今回からコースを短縮。全8区間が6区間に変更されたという。記事には少子化に伴う生徒数の減少が理由とあった▼中学生の駅伝大会では、陸上部だけでなく他の運動部からも選手を集めて参加する学校が少なくないと聞く。それでも8人の選手をそろえられない学校が多くなっていたのだろうか▼9日の「成人の日」には各地で新成人を祝う式典が開かれ、全国で約123万人が大人の仲間入りをした。過去最少だった前年よりは2万人増えたが、総人口に占める新成人の割合が1%に満たないのは7年連続。若者たちにどううまくたすきをつないでいくか。大人たちの責任は重い。

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