2017年1月17日火曜日

【障害者スポーツの普及に貢献】清水建設と関西学院大学、ボランティア養成講座開く

清水建設が14日、兵庫県西宮市の関西学院大学西宮上ケ原キャンパスで障害者スポーツのボランティア養成講座を開いた。同大学や同社社員らを合わせた80人が参加。パラリンピック出場経験者から障害者スポーツの基礎知識や障害者の誘導方法、車いすの介助方法を学んだ。

 同講座「シミズボランティアアカデミー」は、20年東京パラリンピックの成功に向け、障害者や障害者スポーツに広く精通したボランティアの養成に寄与しようと、15年11月開設。社内講座や東京都中央区の住民を対象に産官連携講座を開いてきたが、産学連携は初めて。

 同大は「マスタリー・フォア・サービス(奉仕のための練達)」をスクールモットーに掲げており、将来を担う学生にボランティアスキルやボランティア精神を学んでもらおうと、社会福祉などを学ぶ学生らを対象に実施。プログラムは障害者スポーツを支援するNPO法人STAND(東京都渋谷区、伊藤数子代表理事)が企画した。

 伊藤正一副学長は「東京パラリンピックを積極的にサポートしたいと考えている。こうした活動を地道に続けることで障害者と健常者が一緒にスポーツを楽しめるようになればいい」と話した。

 日本パラリンピアンズ協会理事で08年北京パラリンピックの視覚障害者柔道90キロ級日本代表を務めた初瀬勇輔氏は「パラスポーツの魅力を知る基礎講座」と題し、パラリンピックの歴史や競技内容を紹介。「見どころが分かれば100倍楽しくなり、好きになって競技に関わると1000倍楽くなる」と、東京大会では間近で観覧し、運営にも積極的に関わってほしいと話した。

 10年バンクーバーパラリンピックのアイススレッジホッケー銀メダリストの上原大祐氏は「コミュニケーションとおもてなし」をテーマに車いす利用者の介助方法を説明。上原氏は「100%のバリアフリーは存在しない。ソフトとハードを合わせて100%になるようにしたい」と述べ、受講者に車いすを体験してもらいながら段差や階段、悪路のサポートの仕方を詳しく教えた。

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