年明けのこの時期は賀詞交歓会を取材する機会が多い。今年はあいさつで「働き方を変える年」と口にするトップが目立つ▼印象的だったのはここ数年、長時間労働の解消に本腰を入れてきた建設コンサルタント業界。長大は今年を「働き方改革元年」と位置付け、74施策を展開する。大日本コンサルタントは経営の最優先課題に働き方改革を掲げ、就業地域・時間・職域を限定する制度を導入する▼コンサル各社の成長戦略で人材確保と並ぶ課題が入職後3年目までの離職率の引き下げ。入っても辞めるという負の循環を放置すれば、技術の伝承が途絶え、産業全体の技術力低下にもつながる▼「会社としてできる限りの改革を推進する」と話すトップからは同時に「社員一人一人の意識改革が最も重要」との声も。社員の自主的な工夫と提案で残業時間を削減した企業もある。現場の自助努力と生産性向上の組み合わせが働き方改革の特徴だろうか▼高度経済成長を支えた日本人は海外から「働きバチ」と揶揄(やゆ)されたことも。ベテランと若手の仕事のやり方や考え方の違いに折り合いを付け、最適解を導くことが求められる。
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