米ニューヨーク州が、国内で最も旅客数が多いジョン・F・ケネディ(JFK)空港の再整備を計画している。
空港機能強化を検討する諮問会議の報告を基に、クオモ州知事がターミナルビルや空港内道路の再整備、商業施設などの新設、航空機誘導路の延伸、空港アクセスの強化などを柱にした提案を発表した=完成予想図。総投資額は100億ドル(約1兆1400億円)を見込んでいる。
JFK空港は、16年に過去最高の旅客数6000万人を記録し、2050年には1億人に達すると予想する。一方で、旅客取り扱い能力は20年代半ばに限界に達するとみられ、機能強化の必要性が指摘されていた。計画では、増築・改築でターミナルの連結性を高めるとともに、環状道路を建設して敷地内の交通ネットワークを改善。レストランや免税店、会議施設といったアメニティー施設も用意し、21世紀にふさわしい世界トップクラスの空港を目指す。
空港アクセス強化では、州政府が既存道路の改修に15億~20億ドルの支出を決定。JFK空港が世界の主要空港で市街地からの直通列車がない唯一の空港だとして、路線新設の可能性も探るとした。空港再整備の費用は70億~80億ドル。州政府は最大70億ドルの投資を呼び込めると試算しており、大半を民間資金で賄うことになりそうだ。
州内では、昨年6月にラガーディア空港の再整備工事も始まった。国内最大規模の官民連携(PPP)事業で、総事業費は40億ドル。18年に一部が供用開始される。
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