2017年1月23日月曜日

【豊洲大橋部分供用で地元調整入り】東京都、環2延伸区間の開業時期再検討

既存構造物の解体が進む選手村建設予定地。
環状2号の豊洲大橋(手前)は未供用にある
◇選手村整備の工事車両ルートに◇

 東京都は、築地中央卸売市場(中央区築地)の豊洲新市場(江東区豊洲)への移転延期を受け、開通時期の再検討を進めている都道環状2号の延伸区間(港区新橋~江東区豊洲、延長3・4キロ)を部分供用する方向で地元住民らと協議に入った。構造物の工事が完了している中央区~江東区間の豊洲大橋(橋長550メートル)と周辺を先に暫定利用する見通しだ。

 豊洲大橋は、2020年東京五輪の選手村整備地(中央区晴海)と豊洲市場を結んでいる。部分供用後は選手村の本体建設工事で使用する工事車両の主要ルートに位置付け、地域への騒音・振動、交通事故のリスクなどを軽減する。
移転問題揺れる築地市場(中央)。
環2号整備は市場の手前右側と右奥側で進んでいる
部分供用の時期はまだ調整中だが、都は選手村整備に遅れが出ないよう早期の供用開始を目指す。一般車両も通行できるようにするのか、それとも工事車両だけ走行を認めるのか、調整中としている。

 都は昨年、1月から行う選手村本体工事のための工事車両ルートで都道304号(晴海、有明通り)など既存路線を活用する案を地元に提示したが、渋滞や生活環境の悪化を懸念する住民らが強く反発。豊洲大橋などの部分供用を求めていた。環2の延伸区間のうち、移転後の築地市場跡地を通過する予定の本線は五輪前の暫定開通、五輪後の完全供用を目標にしている。

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