2016年2月2日火曜日

【旗はこうやって振りまーす】西日本高速、技研センターを初の一般公開

 西日本高速道路会社は1月31日、専門技術者の育成などを目的に昨年6月に開設した茨木技術研修センター(大阪府茨木市)で親子見学会「なるほど!高速道路発見」を開いた。

 応募約150人の中から抽選で選ばれた親子約30人が参加し、橋の点検や道路パトロールカーの乗車、料金所の仕事などを体験した。

 同センターは旧茨木管理事務所を改修した施設で、愛称はI-TR(アイトレ)。劣化損傷した実橋梁など道路本体構造物の供試体を多数設置し、損傷要因の体系的理解の習得や、点検から診断までを実体験する「体験型研修」を中心に行っている。

 同社やグループ会社の社員を対象とした研修施設だが、見学の場として土木を学ぶ学生も受け入れており、一般公開は今回が初めてとなる。

 見学会は午前10時スタート。見学を前に竹野毅センター長が高速道路の歴史などを紹介し、「高速道路は“つくる時代”から次の世代に安全に引き継いでいく“維持管理の時代”に大きくシフトしつつある。われわれが日々取り組んでいる維持管理の仕事を体験してほしい」と話した。

 子どもたちは、簡単な実験装置で斜面崩壊やトンネル構造のメカニズムなどを学んだ後、屋外の研修施設を見学した。

 アスファルト舗装の実物大供試体が設置されたコーナーでは、通常の舗装と排水性舗装に水をまいて性能の違いを観察。塩害等で撤去した鋼橋RC床版の展示コーナーでは、実際に点検ハンマーで劣化した床版をたたき、正常な部分と劣化部分の音の違いなどを確認した。

 他にもパトロールーカーや大型車両(湿塩散布車)への乗車、料金所での通行券受け取り、管理隊の旗振りなど、高速道路の仕事を初体験。制服に着替えて職員になりきる子どももいて、満足した様子だった。

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