2016年7月27日水曜日

【回転窓】地域交流もレトロモダンに

朝顔、ボタン、花火、チョウ-。女性が着る浴衣の代表的な柄であり、どれも夏の涼が感じられていい。男性の浴衣も負けてはいない。量販店でたくさんの色や柄があるのを知って驚いた▼「資生堂ゆかたアンケート調査(20~30代女性)2016年」では、「ゆかたを着て出掛けたい」と答えた人が9割に上ったが、昨年、実際に着たのは4人に1人。着てみたくてもきっかけがないのが実情かもしれない▼この季節、浴衣を着るよい機会となるのが夏祭りや盆踊り、花火大会であろう。子どものころに早く来ないかと指折り数えたものだが、最近の風潮にはどうも首をかしげてしまう▼ある地域でのこと。世話役たちが高齢化したため中止となっていた盆踊りを、子どもたちのために復活させようとの計画が持ち上がった。結果は断念。親世代の住民が「騒音が出てうるさい」と反対したのだという▼何十万人もの来場者が集まる花火大会もいいが、地域の盆踊りはそれとは違った夏の思い出になるはず。浴衣のデザインで人気という「レトロモダン」のように、古さの中にも新しさを感じてもらえたらいいのだが。

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