2016年7月20日水曜日

【設計は安藤忠雄氏】真駒内滝野霊園(札幌市)に頭大仏が完成

 ふる里公苑が管理運営する札幌市南区の真駒内滝野霊園で、開園30周年記念事業として建設していた「頭大仏(あたまだいぶつ)」が15日に完成した。

 設計を担当した建築家の安藤忠雄氏による講演会が同日開かれ、参加者約700人が頭大仏の製作に至った経緯や設計のポイントなどに耳を傾けた。頭大仏は17日から一般公開されている。

 真駒内滝野霊園は札幌市南区滝野2にある公園墓地で敷地面積は約180ヘクタール。墓石数は7万基と道内最大規模。

 頭大仏は当初からあった高さ13メートルの大仏を直径27メートルの円錐状の丘で覆い、頭の部分のみ丘に穴を開けることで、外部からは大仏の頭だけがのぞく格好となる。

 大仏の正面には丘の内部に通じる約135メートルのアプローチ(参道)が整備された。丘には約15万株のラベンダーを植栽。初夏には大仏の頭がラベンダーに囲まれる壮大な景観が現出する。

 安藤氏は講演で「どこからでも全身が見える状態だった大仏を、神聖なものとして丘で覆い隠し、その神秘性を高めようとした」と頭大仏発案の経緯を説明。「大仏の足下から頭を仰ぎ見ることで神々しさを感じられるようにした」と解説した。

 設計は安藤忠雄建築研究所、施工はオータカ建設が担当した。


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