◇現場や工場を後方で支える◇
「曽祖父がトンネル技術者で、大学進学時にどの学科に進むか悩んでいた時に、野外の広いところで仕事をするのが似合っている」と言われ、当初迷っていた機械専攻をやめ、土木の道に進んだ。
名工大社会開発工学科で土木を勉強し、00年に入社。新入1年目に社員研修を兼ねて2カ所の現場を担当した後、本社設計部に配属。2年目の途中から名古屋支店の設計に異動した。「支店に異動したころは新東名高速道路の仕事が最盛期で、とにかく忙しかったです。上司や先輩に指示されたことを、毎日こなすので精いっぱいでした」。
設計担当者は発注者から提示された設計図面を照査し、現場や加工工場に持ち込んだ時、不備がないかどうか事前に確認し、もし何か課題があれば発注者などと協議して施工前に調整する。現場の仮設物の設計や構造計算なども担当する。
「今は発注者と設計を担当した建設コンサルタント会社、われわれ施工会社の3者で話し合う“3者協議会”が行われるケースが多く、調整もしやすくなりました。中部地方整備局が3者協議に積極的に取り組んでいただいたおかげです」
今年が入社16年目となる。これまで数多くの案件を担当し、中堅社員としてバリバリ仕事をこなしている。「東海地方の高速道路整備も一段落し、現在、支店の設計担当は私一人。大きなプロジェクトはないのですが、4~5件を一度に抱えるとやはり大変です。設計図面の中でどこを詳細に見ておかなければいけないかなどのポイントは分かってきましたが、まだまだ経験不足です」。
施工が始まった後も現場から各種の問い合わせがくる。「仮設の設計をこう変えたいんだが」「こう設計を変えた場合の構造計算を頼む」など、その要請のたびに迅速に対応している。「現場や工場が困らないようにするのが私の役目です。そのためにも現場を知っていなければいけません。現場に出たい気持ちもあります」。
忙しい中でのストレス解消法はプロ野球観戦。中日ドラゴンズの大ファンで、ナゴヤドームには年間20試合以上足を運ぶ。「何もかも忘れて、声がつぶれるまで応援するとスカッとしますよ」。
(技術施工課課長代理、あおき・はるこ)
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