2016年2月10日水曜日

【回転窓】塗り絵の効用

 子どものころ楽しんだ塗り絵。上手に塗ろうとしてもなかなかうまくいかず、半ば投げやりになって色鉛筆を走らせた記憶がある。その塗り絵が今、大人の世界でブームだという▼それも書店の一画に専門コーナーが設けられているほどの人気ぶり。一冊を手に取って読むと、塗り絵には多くの効用があると分かる。例えばイライラしている時や気分転換したい時などに良く、要はヒーリング効果を得られるのだ▼「興味はあるが絵心がないので」とうつむく方も心配は要らない。塗り方にルールはなく、好きなところからゆっくり丁寧に塗っていけば、自律神経の働きを高められる(小林弘幸著『自律神経を整えるぬり絵』アスコム)▼何かとストレスや不安を感じることが多い現代。人によってどう和らげるかはさまざまだが、塗り絵で短時間にリフレッシュできるなら試してみる価値はありそうだ▼かつて学校のテストで出された図形問題に歯が立たず、余った時間に図形の中を鉛筆で塗りつぶしているしかないことがあった。これも知らずに不安解消効果を期待していたと理解するのは、少し虫がよすぎるか。

0 コメント :

コメントを投稿