◇駅から地域の暮らし支える◇
駅を通して地域の人たちの生活に関わるような仕事がしたい-。大学では都市計画を専攻。保育園など地域の暮らしに密着した施設を駅舎に併設するなど、駅からの地域づくりを切望する。5年前の東日本大震災の直後に入社。早期の運転再開に奔走した先輩たちの体験談を聞き、首都・東京の交通ネットワークを支える仕事への責任の大きさを感じた。
ものづくりへの憧れが強く、入社2年目に保守関係の部署に配属された時は戸惑いもあったが、日々の点検・管理の大変さと重要さを肌身で知った。社員による直営作業が多く、列車が通る合間にレールのボルトの緩みなどを点検し締め直す。自分たちの手で直した区間を電車が安全に通過する。見えない所で安全・安心を支える仕事には、ものづくりとは違ったやりがいがある。
1年前に現在の部署に移り、工事管理に携わる。ちょっとしたミスが事故につながり、列車を止めて多くの人たちに影響が広がる。そうした怖さを常に感じながら、設計図などで決められた通りに作業が進んでいるか何度も確認している。
気分転換は学生時代から続けているサックス。休日は仲間とジャズの演奏を楽しむ。結婚して現在は妊娠中。出産後も仕事と音楽を両立させるつもりだ。
2020年東京五輪を見据えた駅舎のリニューアルなど面白そうな仕事も増えてきた。産休・育休からの復帰後は「ママ目線」で施設の設計・デザインなどにも関わりたいという。不安はあるが、夢は広がる。
(あつち・ふみの)
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