◇未来につながる道の提供を◇
震災復興の進み具合は地域によって異なる。道路の整備効果も各地域が一様とはなかなかいかない。磐城国道事務所が主に管轄する福島県浜通りは、復興の進ちょく状況を見る限り地域差が顕著なところだ。
事務所長として「地域ごとの事情や要望に沿った仕事をしなくてはならない。事務所職員や現場が力を発揮しやすい環境を整え、復興の支えとなりたい」と抱負を語る。
管内の大きな話題は、本年度内の相馬福島道路・阿武隈東道路の開通。「中通りと浜通りを磐越自動車道に続いて連絡する復興支援道路の第一歩。長い時間がかかっても人々の暮らしを豊かに変えていける、未来につながる道を提供したい」。
東北勤務は初めてながら、東北人であるだけに心は地域に根ざしている。
社会工学の学者を目指していたものの、国土技術政策総合研究所(国総研)から四国地方整備局への配属が転機となり、「道路整備を通じての地域づくり、その土地の人々と対話できる仕事から離れられなくなった」という。
(まつだ・わか)03年4月筑波大大学院博士課程社会工学研究科修了、国総研入所。07年4月から12年3月まで四国整備局香川国道事務所道路調査課長、同局道路部地域道路課長、同道路計画課長を歴任。総合政策局総務課企画専門官を経て4月1日付で現職。四国から郷里の秋田県まで車を運転して帰省したことも。
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