山梨県は、リニア新幹線の開業に合わせ新駅近隣での整備を目指している総合球技場について、機能や規模、建設場所などの意見を県民から聴取する。
24日午後6時30分から、県庁内の会議室で「意見を聴く会」を開催。20日まで参加者を受け付けている。県はサッカーやラグビーなどを開催する専用球技場の整備を目指し、6月に有識者で構成する「総合球技場検討委員会」を設置。これまで4回の会合を開いている。
意見を聴く会は、県民の声を広く吸い上げるため開催。検討委の成果と共に本年度末の取りまとめを予定している基本構想に反映させる考えだ。
2027年開業を目指しJR東海が建設中のリニア中央新幹線では、山梨県甲府市に「(仮称)山梨県駅」が設置される。県は新駅から4km程度の範囲を対象に、産業集積や定住促進を目指した「リニア環境未来都市整備方針」を策定する考え。すでに中間素案を公表しており、この中に全国規模の大会が開催できる総合球技場の整備も盛り込まれている。
総合球技場検討委が7日に開いた4回目の会合では、施設のあるべき姿として収容人数を2万人規模と設定。リニア開業による立地の優位性を生かしながら、整備・運営の視点として▽適正規模を確保する▽用途を多様化し収益が上げられる仕組みを組み込む▽財源確保と効率的な運営を念頭に置く-などを掲げた。
新スタジアムの整備は、プロジェクトの規模が大きく、交流人口の拡大や経済波及効果も期待できる。県は総合球技場の建設が「スポーツ振興、地域振興で重要な役割を果たすことが期待できる」ことから、より良いプロジェクトにするため県民の声を聴取する場を設けることにした。
意見を聴く会には県内居住者で18歳以上であれば誰でも参加できる。定員は50人。希望者は20日までに県総合政策部政策企画課に申し込む。詳細はこちら)
建設候補地の主な条件は▽収容人数2万人規模▽想定敷地面積9万㎡(本体3万㎡+駐車場6万㎡〈約2000台分〉)▽リニア駅から半径4km以内▽県有地などの活用可能性がある▽リニア開業時までに整備可能-など。基本構想策定業務は7月、日本総合研究所に委託しており、17年3月中に成果を取りまとめる。
総合球技場検討委のメンバーは佐々木邦明・山梨大学大学院医学工学総合研究部教授(委員長)、佐藤仁司・日本プロサッカーリーグスタジアム推進グループマネージャー、有賀健・山梨県ラグビーフットボール協会会長、海野一幸山梨県サッカー協会副会長、足立慎一郎・日本政策投資銀行地域企画部PPP/PFI推進センター次長ら。
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