2016年10月26日水曜日

【空港整備問題はヒースローに軍配】英国政府が第3滑走路整備にゴーサイン、総投資額は2・2兆円

 長く議論されてきた英ロンドンの空港整備問題に決着がついたようだ。世界トップクラスの旅客数を誇るヒースロー空港と、郊外のガトウィック空港のいずれかに新滑走路を建設して英国首都圏の旅客処理能力を増強する計画をめぐり、両者は激しく綱引きしていたが、現地時間10月25日、英政府はヒースロー空港の計画を承認すると発表した。

 計画によると、ヒースロー空港は北西部に延長3500メートルの第3滑走路を新設するほか、ターミナルビルやホテルなども建設する。完成すると処理能力は年間74万便に増加し、40以上の長距離便が新規就航可能と見込む。

 総投資額はおよそ180億ポンド(2兆2700億円)。すべて民間資金で賄われる。英政府は航空輸送能力の増強などで最大610億ポンド(7兆7000億円)の経済波及効果が期待できると予想、雇用創出効果も見込め滑走路新設に大きな期待をかけていた。地域住民や政府内にも反対意見が多く承認が先延ばしになっていたが、新首相誕生などもあってか政治的な決断がくだされたようだ。

 ヒースロー空港の新エリアのコンセプト設計は、コンペで選ばれた設計事務所グリムショーが担当。

 ヒースロー空港へのコンサルティングを提供するプロジェクトパートナーには、Arup CH2M MACE Turner & Townsendのグループが選ばれている。

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