最近よく言われるインフラの「ストック効果」を、近ごろ実感している。所用で、東京の西の郊外にある自宅と神奈川・湘南地域のある市との間を車で往復する機会が多いためだ▼片道40キロ強。大して長い距離ではないのだが、一般道の国道・都道・県道をつないでいくと、ほぼ例外なく渋滞に巻き込まれ、最短でも2時間以上はかかる。一方、高速道路を使うと大抵は半分以下の1時間ほどで着く▼地図を見ると、ちょうど一般道のルートは直角三角形の斜辺、高速道利用は放射方向と環状方向のジャンクションを頂点に他の2辺を経由する形。高速だと距離は1・5倍、20キロばかり長くなるのに、早く着いてのろのろ運転のイライラもなし。距離は延びてもガソリンの消費はむしろ少ないようだ▼首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の整備が進み、埼玉と神奈川の間の行き来が活発化していると本紙の記事にあった。多くの人たちがその利便性を享受しているということだろう▼長年、建設専門紙の記者をしていながら何を今さらと読者からお叱りを受けそうだが、インフラのストック効果は、やはりありがたい。
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