2016年10月11日火曜日

【200室ホテルを整備】新宮下公園整備(東京都渋谷区)、17年度に既存解体着手へ

 三井不動産は、東京都渋谷区の宮下公園(神宮前6の20の10)を区から借り受けて再整備する「新宮下公園等整備事業」で、既存公園の解体工事を17年度にも始める見通しだ。

 事業着手には公園と駐車場の区域などを変更する必要があるため、このほど区が都市計画変更の手続きに入った。手続きが順調に進めば本年度末には都市計画決定が告示される。

 三井不の計画によると、宮下公園の敷地に3階建ての商業施設を建設し、その屋上に公園を整備する。敷地北側の一部は公園区域に加えず、ホテル(200室程度)を主体とした施設を建てる。現在、設計作業を日建設計に委託して進めている。

 新施設の開業はラグビーワールドカップ直前の19年8月を目指していたが、当初の想定より事業化手続きが遅れているため、20年東京五輪までに開業する方針に見直している。

 区が作成した都市計画素案によると、ホテル用地(約800平方メートル)を公園区域に加えない代わりに、北側と南側に分断されている敷地の間をデッキでつなぎ、現公園(約1万0500平方メートル)より少し広い約1万0800平方メートルの公園面積を確保する。現公園で1階部分に配置されている駐車場は地下に移設する。地下2層の機械式駐車場を計画し、駐車台数は243台以上となる。

 区は現在の施設構成の検討状況も公表し、ホテルの足元に公園の魅力を高める公共貢献施設を併設する計画も明らかにした。公園機能と連携してイベントや展示などを行うような「文化の受け皿となる機能」(区担当者)を入れることを想定しているという。

 三井不との事業取引の妥当性を確保するため、区が発注した「総合事業支援業務」はURリンケージが受託し、区側に立って同事業の設計と施工のモニタリングなどを行っている。

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