先日、出張で中国・上海の「上海新国際博覧センター」を訪れ、規模の大きさに驚いた。室内外の展示面積は合わせて30万平方メートル超。東京国際展示場(総展示面積約8万平方メートル)の実に4倍にも上る◆そこでは、複数の国際的な見本市が同時並行で開かれ、次の展示会の設営作業も進行中だった。その巨大さと稼働率の高さ、背景にある中国市場への期待の高さを肌で感じると同時に、あらためて実感したのが、世界的な都市間競争の厳しさだ◆上海への渡航で利用した成田空港は容量拡大が大きな課題。既存のB滑走路を北に延伸し、その南側に3本目の滑走路を設ける機能強化策を空港周辺9市町と国土交通省、千葉県、成田国際空港会社で構成する協議会が検討している。実現すれば、夜間飛行制限の緩和と合わせ、年間発着容量を現在の30万回から50万回に増やせるが、用地を確保するのに200戸程度もの住宅の移転などが必要になるという◆世界との競争で勝ち残るために、空港の機能強化は不可欠。道のりは困難でも、その意義を丁寧に説明し、関係者の理解と協力を得る努力が必要だろう。(沖)
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