16年度で31回目を迎えた国土交通省の「手づくり郷土賞」に選定された22団体が先月、ふるさと自慢のプレゼンテーションを行い、グランプリに3団体、ベストプレゼン賞に1団体が決まった。どの団体も人々がまちづくりに参加し魅力的な地域を自らつくり出していた▼地域の課題を地域に住む人たちが解決するための「コミュニティーデザイン」を先駆的に実践する山崎亮氏。まちづくりのワークショップや住民参加型の総合計画づくりなどを数多く手掛ける▼同氏の近著『縮充する日本 「参加」が創り出す人口減少社会の希望』(PHP新書)。タイトルにある聞き慣れない言葉が目に留まり手に取った。「縮充」とは縮減や縮退でも拡充や補充でもない。縮みながら充実させていくこと▼人口や税収が縮小しても地域の営みや住民生活が充実したものになっていく仕組みを編み出さねばならない時期を迎えていると説く。「未来とは誰かがつくってくれるものではない。僕たちがつくりあげるもの」とも▼まちを「ふるさと」として暮らす人たちが参加する。そんなまちづくりが縮充につながっていくのかもしれない。
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