2017年2月22日水曜日

【広島と愛媛に新たなスポーツ拠点】福山市と新居浜市でスポーツ施設関連プロジェクト


 瀬戸内地区で二つのスポーツ施設関連プロジェクトが動き出す。

 広島県福山市は17年度予算案に市営競馬場跡地に整備する新総合体育館の建設費として約30億円を計上。愛媛県新居浜市は陸上競技場やアリーナなどで構成する総合運動公園構想(案)を公表した。

 ◇メインアリーナは収容3000人◇

 広島県福山市が20日に発表した17年度当初予算案では、千代田町の市営競馬場跡地に計画する総合体育館の建設費として30億0900万円を計上した。9月市議会で契約承認を得ることを前提に工事を発注。19年12月の完成を目指す。建設費は105億8800万円を想定している。設計は梓設計・今川建築設計JVが担当した。当初予算案には、関連する道路や公園整備費として約4億5000万円も盛り込んだ。

 総合体育館の規模は、SRC一部RC・S造2階建て延べ約1万5200平方メートル。メインアリーナ、サブアリーナ、武道場、一般利用施設などを収容するほか、2階テラスから芦田川の河川敷へつながる連絡ブリッジを設け一体的な活用を図る。中庭にはクライミングウオール(リード壁高さ12メートル×幅3メートル)も設ける。

 メインアリーナはフロアサイズ約2600平方メートル(約65メートル×約40メートル)、天井高15メートル、2階固定席2100席、1階壁面収納可動席約900席。サブアリーナはフロアサイズ約1000平方メートル(約40メートル×約25メートル)、天井高12・5メートル、2階固定席約300席。武道場は1階柔道場(畳常設)約600平方メートル、約70人の観覧スペース、2階剣道場(床仕様)約600平方メートル、約70人の観覧スペースを設置。

 一般利用施設はスタジオ、トレーニング室、多目的室、会議室、キッズスペースなどを配置する。このほか、更衣室、事務・管理室、エントランスホール、駐車場(乗用車約360台、バス4台)なども整備する。

 ◇平尾丘陵にスポーツ拠点整備へ◇

 愛媛県新居浜市がまとめた総合運動公園構想(案)を見ると陸上競技場や総合体育館、野球場などを平尾丘陵地に新たなスポーツ拠点として集約整備する。今後、整備手法や事業スケジュールなどの検討を進めていく。

 構想(案)によると、整備の基本方針は市民アンケートやスポーツ推進審議会、各種関係団体の意見を基に▽気軽に便利に利用が可能▽公式戦等の開催が可能▽スポーツを「観る」ことが可能-の3点としている。

 具体的な計画では、平尾丘陵地の約35ヘクタールを開発して整備する。施設は、総合体育館(アリーナ、観客席4000人程度、サブアリーナ、トレーニング室、重量挙げ練習場、柔剣道場、室内ジョギングコース)、弓道場(総合体育館に隣接)、陸上競技場(第3種公認、観客席2000席)、野球場(両翼99・058メートル、中堅121・918メートル、観客席8000人程度、外野は芝生席)、ジョギングコース(外周等を活用し3~4キロ)。事業費は運動施設整備費と用地購入・造成費、外構整備費を合わせた総額で約140億~176億円を見込む。

 事業方式については、防災機能を持つ都市公園として位置付け、公的補助金の活用を目指すとともに、PFIなど公民連携事業方式の検討を進めていく。整備スケジュールは既存施設の運用方針も考慮し、第1期として陸上競技場、第2期として総合体育館、第3期として野球場を整備する方針だ。

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