3万5000人以上が参加して26日に開催された東京マラソン。今回からコースが平たんになり、好記録が期待されたレースはケニアのウィルソン・キプサング選手が2時間3分58秒の国内最高記録で優勝した▼1キロを2分56秒で走り続けると出せるこのタイム。時速にすると20キロを超え、世界最高レベルのランナーが備える能力に驚嘆するばかりだ▼マラソンはかつて日本のお家芸とも言われ、五輪などで好成績を残してきた。だが高速化が顕著になったここ10年ほどはトップを争うのが難しくなっている。男子の日本人選手が2時間6分台の記録を出したのは02年10月までさかのぼらなければならない▼日本のランニング人口は1000万人近いという。健康維持やストレス解消など走る理由はさまざま。今回の東京マラソンは2万6350人の一般枠に32万人を超す応募があり、エントリーの抽選倍率は約12・2倍にも達した▼2020年東京五輪まで3年余。マラソンコースの街並みもこれからのわずかな時間で変わっていくだろう。お家芸復活で、新しい東京の街並みを日本人選手が颯爽(さっそう)と走り抜ける姿を見てみたい。
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