この1カ月ほど東京都内の基礎自治体が17年度予算案の記者会見を開き、あちこちを駆けずり回っていた。一般紙記者はもちろん専門紙記者にとっても、普段なかなか対面する機会が無い区長や市長に直接質問をぶつけるチャンス。紙面の見出しを飾れそうな一言を引き出すことができるかが勝負だ◆ただ、一般紙記者の興味は予算案の中身とは別のところにあった。「小池都政の半年をどう評価しますか」。決まり切ったこのセリフ。今月行われた千代田区長選も候補者より都知事が目立つ代理戦争の様相を呈した。「政局」に踊らされ、見逃すものもある気がする◆そんな時こそ、われわれ専門紙記者の出番だと思いたい。独自の視点を持って物事を追っていれば、専門とする業界のことだけでなく、世の中の見え方だって変わってくる。新聞紙面を連日にぎわす題材とは異なる「問い」を立てることもできるだろう◆取材先や読者の目が覚めるような、われわれにしかできない燃えたぎる「バーニング・クエスチョン」を常に用意できるように努力したい。(ぬ)
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