JR東日本は東北新幹線のレール交換に本格着手する。先行して進める大宮支社管内の施工対象は大宮~新白河間の延長約140キロ。工期は約8年、工事費は約200億円を見込む。
レール交換の主な作業(運搬・積み卸し・溶接)を一貫して行える世界初のシステム「REXS」を導入し、作業の安全性や効率性の向上を図る。
東北新幹線は1982年の開業から35年が経過し、開業時に敷設したレール上を通過した累計列車重量が8億トンを超え、更新期を迎えている。このほど大宮支社管内のレールをほぼすべて交換することを決め、18日の夜間から交換工事を進める。
工事スケジュールは大宮~小山間が17~19年度、小山~宇都宮間が20~21年度、宇都宮~那須塩原間が22~23年度、那須塩原~新白河間が24年度。仙台支社管内の新白河~郡山間は25~26年度を予定しており、郡山以北の区間は検討中。
今回のレール交換作業では、オーストリアとドイツのメーカーの機械を組み合わせ、モーターカー、レール運搬車、レール積み降ろし車(レールマニピュレーター・レール交換機搭載)、フラッシュバット溶接車で構成される12両編成(車両長230メートル)の保守用車を投入する。モーターカー、レール運搬車編成、フラッシュバット溶接車を、いずれの運転台からも操作できる協調制御を実現したのは世界初となる。
REXSのレール積載量は3000メートル(150メートル×20本)で、従来機の750メートル(75メートル×10本)を大きく上回る。1カ所当たりのレール溶接時間は従来の約40分から約6分に短縮。現場に配置する作業員数の削減も図れる。
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