東京五輪は2020年開催。ブラジルW杯のゴタゴタは対岸の火事だと思っていたのに… |
2020年東京五輪のメーン会場となる新国立競技場の建設でJSCは、今月7日に開かれた国立競技場将来構想有識者会議で、開閉式屋根の設置を大会後に先送りすることや観客席の一部仮設化などの対策を打ち出したが、消費増税や資材・労務費の高騰、高難易度のデザインなどの特殊要因で、建設費が基本設計時の1625億円から2520億円に膨らむことを報告。これを受け、計画の見直しを求める世論が強まり、国会でも与野党から「建設費が高額すぎる」との批判の声が高まっていた。
こうした状況を受け、16日には新競技場のデザイン競技の委員長を務めた安藤忠雄氏が記者会見し、ザハ氏の案を採用した経緯などを説明。JSCも今後の対応などについて取材に応じた。
鬼沢理事は、政府が見直しを検討していることについて、「現時点では何も指示はない」としながらも、見直しの可能性について「当初予定の2019年春完成となると、10月に着工する必要があり、(抜本的に見直した場合に)設計が間に合うかは難しい」と、見直しの場合でも現行のザハ案をベースにしたものになるとの見解を示した。
その一方で、「それ(ザハ案を基本とした見直し)を飛び越える可能性も否定できない」とも述べた。さらに、抜本的な見直しがあった場合は、「現在の施工予定者は、ザハ案をベースにプロポーザルで選定している。大きくデザインを変えるなど、その前提が崩れた場合には施工予定者を選び直す可能性も出てくる」との認識を示した。
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