昨夏に開いた霞ヶ関見学デーには、国交省だけで2000人が訪れた |
国交省の調査によると、建設業への就職を希望する工業高校生のうち、約4割が「中学生の時に建設業に興味を持った」と回答した。将来の担い手を確保するには、小中学生のうちに見学会や体験イベントを通じて建設業の魅力を体感してもらうことが重要と見ている。さらに、子どもの進路決定に影響力のある保護者にもイベントに参加してもらい、建設業のイメージを改善したい考えだ。
国交省が業界団体などとつくる建設産業戦略的広報推進協議会(事務局・建設業振興基金)は6日の会合で、子どもに建設業の魅力を直接訴えて回る「キャラバン」の対象を、従来の工業高校から拡大することを確認した。9月から小学校1校、中学校1校、普通高校1校、工業高校2校で実施する。
見て触れて感じる、それだけでも楽しい思い出は作れる。 子どもたちが「建設」に興味を持ってくれるアイデアはあるはずだ |
東京・霞が関の官庁街を舞台に行われる夏休みイベント「子ども霞が関見学デー」(29、30日)には2年連続で参加する。小型バックホウのほか、新たにトンネル補修などで使う高所作業車の試乗体験を行うほか、左官業や造園業の体験イベントも実施する。
さらに、日本建設業連合会(日建連)が今夏、女性が活躍する建設現場を対象に子ども向けの現場見学会を全国十数カ所で開くことを同日の協議会で表明した。女性も働きやすい職場であることを子どもたちや保護者にアピールできれば、建設業のイメージ改善に大きく寄与しそうだ。
小中学校の土曜授業に建設業界が協力する動きも出てきた。文部科学省が企業などに協力を要請し、日建連、全国建設業協会(全建)、建設産業専門団体連合会(建専連)、複数の建設業協会が「土曜日教育ボランティア応援団」に登録され、このほどリストが公開された。
学校関係者はこのリストを活用し、出前講座などを業界団体に依頼する。建専連は「リストに掲載されたことで、より間口を広げた取り組みになっていくだろう」と期待を寄せている。
このほか、建設産業人材確保・育成推進協議会(人材協、事務局・建設業振興基金)は6月に、全国各地で行われている現場見学会や出前講座の情報にアクセスできる専用ホームページを開設している。
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