2015年7月28日火曜日

【世界初かぁ】鹿島が超高層ビル用制震ダンパー開発

開発した新型制震装置「HiDAX-R」
◇振動エネを揺れ制御に利用◇

 鹿島は、超高層ビル向けに新しい制震オイルダンパーを開発した。自動車のブレーキ制御などで用いられるエネルギー回生システムの原理を世界で初めて建物に応用。地震による建物の振動エネルギーを一時的に補助タンクに蓄え、そのエネルギーをダンパーの抵抗力を高めるアシスト力として利用する。揺れを止める性能を示すエネルギー吸収能力は一般的なオイルダンパーの約4倍に達するという。
 新型ダンパー「HiDAX―R」は、ビル低層階のコア周りに設置する。風揺れから震度7の大地震による揺れまでカバー。発生頻度の高い震度4~5クラスの地震や長周期地震動で特に効果を発揮する。一般的な制震構造に比べ、揺れ幅が半減し、揺れが収まるまでの時間も大幅に短縮できる。東京都千代田区で施工中の「(仮称)新日比谷プロジェクト」(発注者=三井不動産)など東京都内の超高層ビル3件に導入を予定。少ない台数で効果を発揮するため、新築に加え、ダンパーが設置できる場所が制限される既存ビルにも積極的に採用を提案していく。

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