2015年7月10日金曜日

【回転窓】施策は歴史の積み重ね

 建設省(現国土交通省)が「建設産業政策大綱」を策定したのは1995年。92年をピークに建設投資が大幅な減少に転じ、それまで指名競争で行われた公共工事の入札が一般競争へと大きくかじを切った時期である▼大綱が掲げた目標は、「エンドユーザーにトータルコストで良いものを安く」「技術と経営に優れた企業が自由に伸びられる競争環境づくり」「技術と技能に優れた人材が生涯を託せる産業づくり」の三つ▼どうだろう。20年前と市場環境は違えど、建設産業が目指すべき方向は今と大差ないのではないか。とりわけ「生涯を託せる…」などは、今の「担い手の確保・育成」と根底にあるものは変わらない▼昭和から平成、そして現在に至るまで建設産業行政で、その方向性を示す施策がさまざまな形で打ち出されてきた。そこに盛り込まれたキーワードには、「品質」「CM」「女性」「若者」…等々、今の施策に見られるものも少なくない▼同じ事の繰り返しと見るか、深化していると捉えるかはそれぞれの判断に委ねたい。一つ言えるのは、歴史を重ねてきた中に今の施策があるということだ。


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