2015年7月16日木曜日

【夜間に人知れず・・・】神吉船頭線砂部陸橋(加古川市)の解体本格化

主桁撤去作業の様子=7月14日深夜、兵庫県加古川市の現場で
 兵庫県加古川市の国道2号加古川バイパス上をまたぐ県道神吉船頭(かんきふなもと)線で、橋桁が損傷した「砂部(いさべ)陸橋」の撤去作業が本格化している。バイパスを夜間通行止めにして1本ずつ桁を除去しており、今月末までに中央分離帯にある橋脚も撤去する。年内に新たな橋を架設し、16年春の供用を目指す。施工は前川建設が担当。
 神吉船頭線は、幹線道路として市の南北を結んでいたが、12年2月にバックホウを載せた大型トレーラーがバイパスを走行中に陸橋に接触し、橋桁が破損。これまで応急桁を設置して暫定的に供用していたが、本格復旧するため、既設の陸橋と橋脚を撤去することにした。
 撤去作業はバイパス上となるため、兵庫県が13年5月に近畿地方整備局姫路河川国道事務所に架け替え工事を委託。鋼橋の製作と架設工事は駒井ハルテック、既設橋と橋脚の撤去工事は前川建設が担当する。
 4月から陸橋を通行止めにし、5月下旬から仮設防護柵の設置や遮音壁の撤去、応急桁の撤去など準備を開始。6月16日からバイパスを夜間通行止めにして今月初めから橋桁の撤去作業を始めた。撤去する主桁は10本で、3基の橋脚の間に5本ずつ並んでおり、1本の長さは約24メートル、幅が1・5メートル、高さが1・4メートル。重量が50トン以上の桁もある。
 13日夜は、8本目となる約46トンの桁の撤去が行われ、近畿整備局や県職員が見守る中、約20人の作業員が手際よく準備を行い、翌日午前0時40分ごろに360トンクレーンを所定の位置にセットすると、30分程度で主桁をつり上げ、大型トレーラーに載せた。撤去した桁は隣接するヤードで解体する。
 11月には新しい陸橋の架設作業を開始し、その後、県が舗装など橋面工事を進める。
 兵庫県加古川土木事務所の伊藤裕文所長は「地元の住民は早期の供用を望んでおり、できるだけ早く開通させたい」と話している。

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