地域のため、復興のために工事は急ピッチで進む |
国道45号気仙沼第2号トンネルは、震災からの早期復興に向けたリーディングプロジェクトに位置付けられた三陸沿岸道路の気仙沼唐桑工区(11キロ)のトンネル区間。14年3月18日に着工し、16年3月30日の完成を目指している。
延長1167メートルは、幅14・1メートルの標準断面区間(969・3メートル)と幅19・6メートルの拡幅部区間(197・7メートル)に分かれており、6月18日現在、唐桑町側の拡幅部区間を先進導坑で170メートルまで掘り進め、87メートルまで拡幅が完了した。
トンネル幅は標準断面で14・1m、拡幅部で19・6m。 国内でも屈指のトンネル幅を誇る |
寒冷地ならではの工夫も取り入れた。冬季には最低気温が氷点下7度まで下がるため、生コンプラントには北海道仕様の防温パネルを使用。冬場はセメントの練り混ぜに温水を使用することで生コンの温度を一定にし、吹き付け作業に支障が出ないようにしている。
安全面の対策として、作業員と重機の動線を完全に切り離すことで、重機との接触による事故を未然に防止。現場の出入り口ではダンプトラックの一時停止の徹底とクラクションを慣らすことを習慣化させている。
現場で作業を指揮する葛城敏英所長は「周辺では数多くの工事が進行している。『トンネルの佐藤』として、周囲の模範にならなければならない」と話す。掘削作業では硬く大きな岩が頻繁に出てくるが、国道が現場に近接し、火薬を使った破砕が難しいことから、その都度、油圧削岩機で亀裂を入れ、油圧ブレーカーで破砕する作業を行っている。
「『トンネルの佐藤』として周囲の模範にならなければ」と葛城所長 |
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