2015年7月10日金曜日

【渋滞解消なるか(道路じゃないよ)】北海道開発局が新千歳空港の滑走路延長を検討へ

新千歳空港の全景(写真提供:北海道開発局空港課)
北海道開発局は、新千歳空港(北海道千歳市)の利用客数増加に伴う発着便の渋滞を改善するため、滑走路の延長や誘導路の増設などに向けた検討に着手する。改善が必要な箇所と新たな土木施設の配置などを盛り込んだ整備基本計画を15年度中に策定する。
 開発局開発監理部は6日、「新千歳空港整備計画基礎検討調査業務」の簡易公募型プロポーザル手続きを公告した。13日まで電子入札システムで参加申請を受け付ける。土木コンサルタントの競争入札参加資格がある単体企業が参加できる。配置技術者には所定の業務実績を求める。技術提案書の提出期限は8月7日。
 業務では、地上走行シミュレーションを実施して現状の空港機能の問題点をまとめた上で、滑走路などの土木施設の配置計画を検討し、整備基本計画策定に必要な基礎資料を作成する。履行期限は16年3月8日。
 新千歳空港では近年、国際線旅客数や国内線LCC(格安航空会社)の旅客数が急増。特に夏季休暇の時期や中国で旧暦の正月に当たる春節の時期などは就航数がピークとなり、発着便の渋滞などの問題が発生している。
 そこで渋滞緩和に向け、滑走路の延長や誘導路の増設などを検討する。早急な対応が必要な箇所については、優先的に個別の設計・工事に入る見通しだ。
 14年度の新千歳空港の旅客数は国土交通省の統計によると、国内線と国際線を合わせ1927万人。内訳は国内線が1772万7000人、国際線が154万3000人。5年前の09年度と比較すると、国内線は約13%増、利用客数の増加が目立つ国際線は約94%増となっている。

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