地球温暖化問題が叫ばれて久しい。問題の大きさは分かっていても、その具体的な対策となると、それぞれの思惑が絡み、効果的な対策を取るのは難しい▼温暖化対策の国際的な枠組みを議論する国連の作業部会が先週、ドイツで始まった。報道によると、次期枠組みの骨格となる合意案からは、従来の先進国と途上国の二つに分けた表現が消え、すべての国が「国情に合わせて対応する」と書かれていた。これに途上国が反発。結局、従来通りの先進国、途上国の表現が復活したという▼温室効果ガス削減目標の設定は、自国の経済活動に大きな影響を与えるため、各国とも慎重にならざるを得ない。ただ、経済を優先させるあまり削減対策を先延ばしすれば、将来に大きなつけを回すことになる▼米国ではIT企業などを中心に再生可能エネルギーの調達を拡大する動きが相次ぐ。ハワイ州は全米で初めて2045年までに再生可能エネルギー比率を100%にする方針を決めた。こうした動きが着実に広がることが重要だろう▼環境対策は建設業界も大いに貢献できる分野。技術開発と斬新な提案を期待したい。
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