大林組が女性専用の現場作業服を導入する。従来の男女兼用の作業服は、男性の体形に合わせて作られていたため、女性の体形に合わせたデザインに改めた。着心地や軽さを重視した生地を採用。ポケットを改良するなど機能性も高めた。新しいアイテムとして、裾をズボンの外に出し、腰回りをカバーしながら着用できるブルゾン型のオーバーシャツや、要望が多かったベスト、ネックウオーマーも追加した。冬服は今秋から、夏服は16年春から着用する。
◇体形に合わせたデザイン、機能性も向上◇
女性専用の現場作業服は、現場で働く女性にアンケートをするなどし、女性の意見や要望を最大限に反映させた。ベースカラーはオレンジ色を踏襲。夏用とその上に着用するオーバーシャツ、ベスト、冬用と防寒ブルゾン、防寒コートをそろえた。
女性の体形に合わせた型紙を使って製作することで、上着のフィット感を高めた。ズボンは従来品より股上を浅くし、前面のタック(ひだ)をなくしてウエストをすっきり見せるデザインにした。
ウエスト背面にはゴムを採用し、ヒップにかけてのサイズ調整幅を広げている。加えて、ウエストにアクセントカラーを取り入れ、ベルトを装着しない場合でも引き締まって見えるデザインも取り入れた。
夏用ズボンは、着用時にインナーが透けるのを防止するため、今までよりも色の濃い生地を採用。冬用ジャケットとズボンは、伸縮性のある軽量の生地に変え、衣類の重さによる疲労を感じさせないようにしたという。
上着は全種類とも、工事現場で携帯する手帳や大きめの電卓などの収納を想定し、内側に大きめの隠しポケットを追加。ズボンはサイドポケットを付け、タオルや小物などを携帯しやすくした。
ヘルメットと安全帯も女性向けに新機能を追加。ヘルメットは小さな頭囲に対応した調整ベルト、日焼け跡ができるのを防ぐ透明のあごひも、手軽に洗い替えのできる額部分の汗止めクロスを採用した。安全帯は腰への負担を和らげるサポートタイプのベルトに変更した。
同社は、出向・派遣を含む約800人の女性職員が現場に勤務しており、今後も女性の活躍を推進する取り組みを積極的に展開していく。
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