朝起きてカーテンを開くと、きれいな虹が見えた。そんな日は、何となく得をした気分になる▼印象に残っているのは、オーストラリアのエアーズロックで見た光景。先住民アボリジニの聖地を大事に守るかのように、七色の半円が覆っていた。「こんな姿はなかなか見られない」。そうしたガイドの言葉も加わって大満足。道中のトラブルでのいら立ちが吹き飛んだ▼滋賀県が9日から、琵琶湖周辺での「虹予報」を始めた。午後3~6時ころに、虹が発生する期待度を発表するという全国初の試みだ。虹は雨が降って生じる自然現象。雨だけだとマイナスのイメージだが、虹が加わると印象が変わる▼先週の3連休初日に予報を見てみると、発生指数は最も低い0。高確率と予報された場合でも、虹が見える場所や時間は限られている。琵琶湖の周りは虹が発生しやすいようだが、最終的には運次第ともいえそうだ▼気象予報の進化は、豪雨や竜巻など災害への備えという面から大きな効果を発揮している。防災はもちろん重要だが、肩ひじ張らずに目を通せる情報も大切。微笑ましい発信に、思わず心が和んだ。
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