2015年10月30日金曜日

【回転窓】建設産業による地域振興


 2016年のNHK大河ドラマは、戦国時代最後の名将といわれる真田幸村を描いた「真田丸」。幸村の兄で初代沼田城主の真田信之は、城郭の大改修を手掛け、五層の天守閣を建造したことで知られる▼関東で五層の天守閣を持つのは江戸城と沼田城だけ。1682年に幕府の命で取り壊されるまで、天下の名城としてその威容を誇った▼群馬県沼田市では来年3月から市の中心部で「大河ドラマ展」が開かれる。市観光協会は、真田家の歴史や沼田城跡に整備された沼田城址公園、市の中心部を紹介するガイドを作成し、大河ドラマと併せた地域振興に力を注ぐ▼その沼田市に来春、建設職人を育成する訓練校が開校する。05年2月に合併した旧利根村の廃校を活用。短期実践型の研修を行い、若者が入職してもすぐに辞めてしまう現状を改めたいという。28日に現地で開かれた運営母体の会議は、担い手確保・育成に取り組もうと集まった同士たちの熱意にあふれていた▼大河ドラマと職人育成で、全国から注目される沼田市。建設産業による地域振興策が全国に水平展開できる取り組みになることを期待する。

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