2015年12月28日月曜日

【年末のちょっと一息】1年間、ありがとうございました

こんにちは、ブログ管理人です。早いもので12月も28日、きょうが仕事納めという方も多いのではないでしょうか。私も15年の仕事は本日で終了。明日から年末年始の休暇に入ります。  田舎に帰省する方、自宅でのんびりされる方、はたまた年末年始も休まず仕事をされる方。過ごし方はさまざまかと思いますが、どうか体調に気を付けて楽しい年末年始をお過ごし下さい。  私事ではありますが、この年末はサッカー天皇杯の応援に全精力を傾けます。29日の準決勝を勝てば(イヤ、勝つので)、元旦は味スタで決勝戦。ガンバ大阪を下して優勝した2013年の元旦は最高の気分だったなー。新年早々、今はなき国立競技場で泣きましたよ、はい。  ということで、来る2016年がみなさまにとって幸多き年でありますように。今年1年お世話になりました。来年もみなさまに楽しんでいただける記事をアップし続けるので、引き続きよろしくお願い申し上げます。  新聞発行は12月28日まで。元旦に新春企画特集を発行した後、1月4日から平常通りになります。新春企画特集は1月1日、弊社HPに一部を、会員制オンラインサービスには全文アップします。お時間のある方はぜひ、HPにお越し下さい。 それでは Bonne...

【備えあれば憂いないし】中部整備局ら、富士山噴火緊急砂防計画策定

 中部地方整備局富士砂防事務所と山梨県、静岡県が、「富士山火山噴火緊急減災対策砂防計画(基本編)」をまとめた。  噴火に伴う土砂災害の被害を軽減するため、噴火時に3者が連携し緊急のソフト・ハード対策を迅速、効率的に実施するための基本的な考え方を示した。  これを踏まえ今後、具体的な対策を示す「対策編」の策定を進める。  基本編では、噴火時の土砂移動現象(溶岩流、融雪型火山泥流、降灰後の土石流)に対し、対策の開始・中断のタイミングや対策期間、実施箇所、実施時期の考え方などを対策方針として示した。  緊急対策の実施期間は噴火の前後数週間から2~3カ月を想定。また、緊急減災対策としてのハード・ソフト対策項目、実効性を高めるための平常時からの準備事項などを盛り込んだ。  緊急ハード対策は、限られた対策期間で被害の防止・軽減を図るために実施。既存の砂防設備がある場所は、除石工などで効果的な対策を講じることができるため、平常時からの施設整備が重要とした。噴火活動の状況に応じ追加で仮...

【ダムの次は橋】ピーエス三菱が「橋カード」作成・配布

 ピーエス三菱が、広報活動を強化している。  同社を身近に感じてもらうため、得意のプレストレストコンクリート(PC)技術を駆使して建設した橋梁を紹介する「橋カード」を作成。現場見学会や事業の地元説明会などで配布している。  社内の表彰制度も改正し、橋梁模型コンテストで入賞するなど会社の宣伝につながる成果を上げた人を表彰するようにした。  藤井敏道社長は「会社の知名度をもっと高めていきたい」としている。  橋カードは、国土交通省が展開する「ダムカード」を参考にした。現在は10種類。国内で5橋目となる自碇式PCつり床版橋「白虹橋」(京都府)やPC8径間連続波形鋼板ウェブ箱桁橋「平成大橋」(岩手県)など、同社が手掛けた外観や構造が特徴的な橋梁を選んだという。  カードの表側に写真、裏側には工事の概要や地域の情報を記載した。QRコードを付け、コードを読み取るとより詳細なデータを見られるようにもした。  同社は、土木で培ったPC技術を建築分野にも広げている。設計・施工を担当し、...

【回転窓】ゆかしい人

「厳しいという言葉は使いたくない。これが“常態”なんだ」。22日に都内で開かれた清水建設相談役の故・野村哲也氏(元社長・会長)のお別れ会で生前の写真を眺めながらふと思い出した言葉だ▼野村さんは99年に社長に就任され、バブル崩壊後の厳しい時代に経営のかじ取りをされた。03年の新年のインタビュー時に「厳しい、厳しいと嘆いてもしょうがない。これが当たり前だと思えば前向きになれる」と答えていた▼激化する受注競争については「技術レベルで差がなければ、あとは顧客のニーズにどれだけ誠実に応えられるか。奇策なんかない。これを地道に愚直に追求するだけ」とも。強い信念を持ち、行動家で知られた野村さんらしい言葉だ▼今年も建設業の発展に尽くされた多くの方が鬼籍に入った。本日付最終面に、惜しまれつつ亡くなられた方のお名前を掲載した。駆け出し記者時代にお世話になった方もあり、残念でならない▼亡くなることを「ゆく(逝く)」という。その「ゆく」から出来た言葉に「ゆかしい」がある。年の瀬に今年逝かれた方々をゆかし...

2015年12月25日金曜日

【建設業の海外展開は】海外交通・都市開発事業支援機構・波多野琢磨社長に聞く

 国際競争力の強化と世界経済の取り組みを政策の柱の一つに展開しているわが国の成長戦略。「質の高いインフラ輸出」をキーワードに、官民挙げた取り組みが行われている。アジア・太平洋地域に自由で公正な一大経済圏構築を目指すTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉が大筋合意し、本邦企業には新たな事業機会の創出の可能性も広がる。インフラ整備を担うわが国の設計事務所、建設コンサルタント、建設会社の取り組みをどう見るのか、海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)の波多野琢磨社長に聞いた。  ―― 建設業の海外展開の現状と、将来展望についてどう考えていますか。  「鉄道、空港、港湾、道路といったインフラプロジェクトのコストの半分以上は土木工事が占めており、専用軌道を敷設する新幹線となるとコストの7割が土木工事です。それを担う日本の建設会社や関連の企業が海外でのプロジェクトに携わろうということは大変意味のあることだと思います。少子高齢化や社会の成熟など、将来の日本の傾向を考慮すれば、建設需要は...

【回転窓】訪日客2000万人目前

 2020年に訪日外国人旅行客を年間2000万人とする政府の目標が達成確実な情勢となった。各月の旅行客数は10月まで34カ月連続で過去最高を更新しており、15年の累計旅行客数は19日時点で1900万人を超えた。この推移からすれば、前倒しでの目標超えは確実▼石井啓一国土交通相は「政府一丸の取り組みが奏功した」と指摘。同時に、これに慢心することなく、課題とされる受け入れ体制に万全を期するなど、手を緩めることなく観光立国の実現を目指していく構えだ▼本社のある東京・新橋でも、数年前までは珍しかった多くの外国人が行き交う風景が日常の光景となった。お隣の銀座の街を歩けば、「ここはどこの国?」と思えるほど。流行語にもなった中国人旅行者の「爆買い」に代表される消費行動は確実に日本経済の一端を担っている▼しかし真の観光立国を目指すには、東京だけでなく全国各地が外貨で稼げる体制を築く必要がある。地方の観光振興に欠かせないのが交通インフラの整備だろう▼建設業を含めてアベノミクスの効果を全国に行き届かせ...

【スター・ウォーズファン必見】写真展「DARK LENS」、東京・渋谷で開催中!!

Dark Lens, The Falcon’s Flight, Dubai, 2009 © Cédric Delsaux  ◇建設現場とミレニアム・ファルコン号が融合◇  世界中に熱狂的なファンを持つ映画「スター・ウォーズ」シリーズのキャラクターをモチーフにした写真展「DARK LENS」が、東京・渋谷のディーゼル・アート・ギャラリーで開かれている。フランス人写真家セドリック・デルソー氏の日本初の展覧会。映画の最新エピソードが公開されたばかりのタイミングに、スター・ウォーズの独特の世界観を味わえる展覧会になっている。16年2月11日まで。  デルソー氏の作品は、建設現場や廃虚など近未来的な風景を撮影した写真に、スター・ウォーズに登場するロボットや宇宙船を合成している。撮影場所はドバイの建設現場や砂漠、パリやロンドンの街。見慣れた風景の中で、映画そのままのキャラクターたちがストーリーを演じている。  ハン・ソロの愛機、宇宙船「ミレニアム・ファルコン号」がビルの建設現...

2015年12月24日木曜日

【がんばる、清水建設】インドネシアで攻勢、高い施工品質や技術力アピール

 インドネシアで40年にわたって建設事業を展開している清水建設。経済や政治情勢の変化などの影響を受け、手掛ける事業の量は時代によって変動したが、ここ数年は非日系の建築工事、政府開発援助(ODA)関連の土木工事など大型案件を相次ぎ受注し、事業量が急増している。各現場で安全確保や品質向上、工期短縮などの取り組みをアピールしてブランド力を高め、シンガポールに次ぐ第2の海外拠点として安定した事業基盤の構築を急ぐ。  □アストラタワープロジェクト□ 完成すれば、インドネシア最高層のビルとなる。自動車やバイクの生産・販売を主力事業とし、国内最大の売り上げ規模を誇るアストラ社の本社ビル(テナント用オフィス含む)としても注目を集める。  沖和之建設所長は「当社の強みをアピールする上で、高品質はもちろん、工期の遅れが当たり前のこの国で契約工期を半年圧縮する目標を掲げ、チャレンジしている」と意気込みを語る。  地下と地上の各工程で3カ月ずつの短縮を計画。逆打ち工法による地下掘削では、中間階床...

【事業開始は来年4月】関空・伊丹コンセッション、契約内容公表

契約書を手に記念撮影に応じる(左から)新関空会社・安藤圭一社長、 関空エアポート・山谷社長とエマヌエル・ムノント副社長=12月15日、大阪府内で 新関西国際空港会社が、関西国際空港と大阪国際(伊丹)空港の運営権売却で運営権者と交わした契約内容を公表した。  オリックスや仏ヴァシン・エアポートなどが設立した特別目的会社(SPC)・関西エアポート(大阪市西区、山谷佳之社長)との契約期間は16年4月1日~60年3月31日の44年間。事業開始から2年間で両空港の基本・付帯施設に不具合が発生した場合、瑕疵(かし)担保責任として「1件5000万円以上」の場合に限り、新関空会社が補償する。  運営権が引き渡される前に着手した工事は、関西エアポートに契約が継承され、工事業者に対する債務を関西エアポートが引き受ける。伊丹空港ターミナルビルの改修費用は、新関空会社が「自主財源による大規模改修事業」として一定範囲内で負担する。  空港運営に関わる更新投資は、関西エアポートの判断と費用で実施する...

【新駅開業は来年3月26日】JR東・南武支線に小田栄駅

小田栄駅の完成イメージ  JR東日本と川崎市は、JR南武支線新駅「小田栄」(川崎市川崎区)が16年3月26日に開業すると発表した。合わせて南武線(浜川崎~尻手間)のダイヤを改正する。  新駅の所在地は川崎区小田栄1。南武支線川崎新町・浜川崎駅間の尻手起点2715m付近。川崎区の小田と小田栄の間の同支線小田踏切を挟んで川崎新町側に下り線ホーム、浜川崎側に上り線ホームを設置する。低コスト化と早期完成を最優先に両側に乗降口を設け、跨(こ)線橋などは設置しない。設置する施設はホームとホーム上屋、スロープ、簡易スイカ読み取り機など。事業費は約5億4800万円でJR東日本と川崎市が折半で負担している。  新駅設置は、通常地元の要望を受けてから動きだす「請願駅」が多いが、小田栄駅はJR東日本が初めて自ら主導する「戦略的新駅」として設置する。同社の新駅設置は13年3月に開業した武蔵野線の「吉川美南駅」(埼玉県吉川市)以来となる。...

【回転窓】1億総活躍に必要なのは

 保育士をしている女性から毎月の給料を聞かされ、そのあまりの安さに驚いたことがある。他人の子を預かる責任は重大。聞き分けのない幼子相手の仕事は精神的にも肉体的にも重労働だろう▼高齢者の介護施設で働く知人からも、給料などの待遇の貧弱さを聞かされたことがある。こちらもまた、昼も夜もないきつい仕事である。担い手不足が深刻化している福祉分野の現状は建設業界と似ている▼この一年の本紙の記事の中で、建設技能労働者の「処遇改善」という言葉は頻出用語の上位を占めると思われる。建設分野では幸い、労務単価の引き上げや社会保険加入など、道半ばとはいえ、処遇改善の取り組みはかなり進んだといえる。保育や介護の世界はどうなのだろうか▼新聞報道などを見る限り、政府は施設整備に予算は付けても、働く人への対応にはあまり熱心ではないようだ。介護報酬の引き下げで人手が集まらず、経営が傾く施設もあると聞く▼建設にも福祉にも共通するのは、現場の最前線で汗を流す人たちが軽視されやすい風潮だろう。これを放置するようでは、「1...

【初の実態調査】建設業の女性就業者、技術・技能者は4%

国土交通省は、建設会社で働く女性の実態調査結果を明らかにした。中小から大手までの1588社が回答。今年10月時点で、女性の就業者(事務系職員を含む)は全体の13・0%で、技術者の4・5%、技能者の4・2%だった。 建設業の女性の就業者数は推計値などはあったが、調査で実際のデータが分かったのは初めて。  15年度の採用者に占める女性の比率は技術者で9・1%(前年度8・1%)、技能者で3・8%(2・5%)とともに増加していた。  実態調査の結果は、5年以内に女性技術者・技能者を倍増させるとした「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」(14年8月策定)の目標達成に向けた政策立案に活用する。  調査には主要建設業5団体のほか、住宅生産団体連合会(住団連)、JBNジャパン・ビルダーズ・ネットワークの所属企業・組合が回答した。  調査結果によると、企業として女性活躍に取り組んでいるかを聞いたところ、「行っている」が29・6%、「今後行う予定」が34・7%で、合計すると64・3%...

【インフラツーリズム、来年も熱いよ】北海道開発局、見学ツアー企画の旅行会社募集!!

北海道開発局は、16年度にダムや橋梁などの公共施設の見学を旅行商品(ツアー)に取り入れた「公共施設見学ツアー」を企画・催行する旅行会社の募集を開始した。  対象となる公共施設は43施設。16年1月12日まで開発監理部開発調整課で応募を受け付け、ツアーを実施する施設と時期を決める抽選会を同1月19日に行う予定。  主な対象施設は、▽夕張シューパロダム(夕張市)▽国道37号白鳥大橋(室蘭市)▽小樽港(小樽市)▽千歳川遊水地(長沼町)▽函館漁港船入澗防波堤(函館市)-など。  公共施設見学ツアーは、公共施設の役割を多くの人に理解してもらうことを目的に、13年度から実施しているインフラツーリズムの一環として行う。  ツアーでは開発局職員が各施設の役割や必要性について参加者に説明する。 15年度の実績では、旅行会社9社が45施設でツアーを企画し、500人以上が参加した。 (写真はイメージです。本文とは関係ありませ...

【強靱化は国家百年の計】国土強靱化担当相・加藤勝信氏に聞く

2013年12月に国土強靱(きょうじん)化基本法が施行されて2年が過ぎた。国土強靱化基本計画と、具体的な実施策を示した年度ごとのアクションプランに沿った取り組みが本格化している。第3次安倍改造内閣の加藤勝信国土強靱化担当大臣に、改めて国土強靱化の必要性と進ちょく状況などを聞いた。  ―― 国土強靱化基本法が施行されて丸2年になりました。この間も各地で大規模な自然災害が多発し、依然、国土の脆弱性が指摘されています。  日本は、東日本大震災以降も毎年のように大雨や水害、火山噴火などの多くの自然災害に見舞われています。首都直下型地震や南海トラフ地震の発生も従前から懸念されています。そういった日本の状況の中で、国土強靱化は喫緊の課題であり、中長期にわたり継続して進める「国家百年の計」と認識しています。  先日決定した「一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」でも、来年の春の取りまとめを予定している「ニッポン一億総活躍プラン」に向けて検討すべき方向性として、「希望を生み出す...

【外環道整備も着実に】関東整備局、地中拡幅技術の検討成果公表

外環道都内区間の路線位置図 関東地方整備局が、東京外かく環状道路都内区間(東京都練馬区~世田谷区、延長16・2キロ)の整備の一環として進めていた「東京外環トンネル地中拡幅部における技術開発業務」の成果をまとめ、22日に計12件(対象箇所計4カ所)の地中拡幅工法の概要などを公表した。業務の委託先計9者(JV含む)は公募型プロポーザル方式で選定した。  12件の地中拡幅工法は次の通り。▽提案者=〈1〉工法名〈2〉概要など。  【東名JCT】  ▽大林組=〈1〉円周シールド連結工法〈2〉本線トンネルを包括した大断面トンネルを構築するため、円周シールド機でリング状の構造物を順次構築し、それらを連結。マシンの発進基地は本線トンネル下部に構築  ▽鹿島=〈1〉ビッグKアーチ工法〈2〉多数の鋼製パイプを地中に挿入することで地盤を支える「曲線パイプルーフ支保構造」や「注入式長尺鋼管先受け工」「高剛性ビッグアーチ支保構造」で2重の支保構造を設置した上で、本線トンネル周囲を掘削  ▽熊谷...

2015年12月22日火曜日

【新国立はA案】優先交渉権者に大成・梓・・隈グループ

新国立競技場「A案」の外観と内観のイメージ (JSC提供)  2020年東京五輪・パラリンピックのメーン会場となる新国立競技場の建設に向けた設計・技術提案プロポーザルで当選者が決まった。日本スポーツ振興センター(JSC)からの審査報告を受け、首相官邸で22日午前に開かれた関係閣僚会議(議長・遠藤利明五輪担当相)は、大成建設と建築家・隈研吾氏、梓設計による「A案」を了承した。安倍首相は同会議で「競技場を世界最高のバリアフリーや日本らしさを取り入れた、世界の人々に感動を与えられるレガシー(遺産)にする」と述べた。  当選が決まった大成建設は「極めて重要な国家プロジェクトの優先交渉権者に選定されたことは、光栄の至り。責任の重さを十分認識し、国民に喜んでもらえるスタジアム建設に精一杯取り組む」とのコメントを発表した。  技術提案書によると、「木と緑」をテーマにしたA案の施設規模はS一部SRC造地下2階地上5階建て延べ19万2363平方メートル。建物高さは49・2メートルを...

【たまごが可愛い】京都女子大学が学内アイデアコンペ

京都女子大学(京都市東山区、林忠行学長)は、今年1月に着工した新図書館の建設に連動したプロジェクトとして、飲食なども行える館内空間「カジュアルスタディースペース」をテーマにした学生アイデアコンペのプレゼンテーションと審査を学内で行った。  最優秀賞は、1人でも使え、誕生会なども行えるたまご型個室や、メーキャップ機能などを導入するプランを提案した鳥居紗和さん、福場由芽子さん、松中美佳さんのDグループが獲得した。  京女大は、新図書館の建築事業を学生たちの学びの場として活用するプロジェクトを、設計者の佐藤総合計画と施工者の鹿島などの協力を得て展開中。建築を学ぶ学生だけでなく全学部の1~4年生の学生約60人が参加している。  1~2カ月に1回のペースでこれまでにセミナーを5回開き、新図書館の計画やインテリアプランの説明を受け、現場見学・学外の施設視察に参加しディスカッションを重ねてきた。  最優秀賞に輝いたのは、家政学部生活造形学科で建築を学ぶ1年生3人によるDグループ...

【羽生選手もくるのかな?】横浜銀行アイスアリーナ(横浜市神奈川区)、リニューアルが完成

横浜市体育協会(山口宏会長)は20日、神奈川スケートリンク「横浜銀行アイスアリーナ」の開設記念式典を現地で行った。  式典には林文子横浜市長、橋本聖子日本スケート連盟会長ら関係者と来賓多数が出席。テープカットを行いオープンを祝った。  1951年に開設され、老朽化が進んでいた神奈川スケートリンクのリニューアル事業。建設地は神奈川区広台太田町1の1ほか(敷地面積4560平方メートル)。  新施設の建築面積は3406平方メートル。規模はS造3階建て延べ6982平方メートル。耐震構造。1階にメーンエントランスと駐車場、2階には国際規格(30メートル×60メートル)のメーンリンクとサブリンク(23メートル×7メートル)、359席の観客席(2~3階相当)を設けた。駐車場は1階のピロティや敷地南側に53台分を整備している。  設計・施工は三井住友建設・岡山建設JVが担当。旧施設の解体・撤去と新施設の設計・施工・工事監理、仮設リンク設置などを一括受注した。名称は横浜銀行がオフィシャルパ...

【工場探訪】TOTOウォシュレットテクノ土岐工場

◇需要変動対応ライン構築◇  TOTOの子会社で温水洗浄便座「ウォシュレット」の研究開発や製造を手掛けるTOTOウォシュレットテクノ(北九州市小倉南区、堀本幹夫社長)。土岐工場(岐阜県土岐市)と茨城工場(茨城県桜川市)に製造拠点を構え、それぞれ西日本と東日本への供給を担う。  土岐工場では需要に応じて生産量を変えられるシステムを8月にすべての製造ラインに導入。通常時の4割増の生産まで対応できるようにした。QRコードを利用した製品管理でトレーサビリティー(追跡可能性)を確保している。  土岐工場の所在地は、土岐市泉町大富北山1916の165。従業員は410人(12月現在)。ウォシュレットの主力工場で、部品を生産する「成形棟」と、商品を組み立てる「組立棟」で構成している。成形棟では大型外郭成形品を内製化し、組み立て工程に最短供給できる。組立棟では、1階で主力商品、2階で補修部品や旧型商品をそれぞれ生産している。  ウォシュレットの生産方式は、1980~90年代が大量生産に適し...

【回転窓】おなじみとの別れ

 今年も残り10日となり、これまで比較的暖かだった気候も冬らしい寒さになってきた。降雪が遅れ、ほとんど雪がないまま開業を迎えたスキー場もあったと聞くが、本格的な冬将軍の到来ももう間もなくだろう▼寒さが増すにつれ、街中で少しずつ目立つようになってきたのが行き交う人のマスク姿。外国人の友人に聞くと、繁華街や電車などで目にするマスクだらけの光景は、彼らの目には非常に奇異に映るらしい。「なぜ日本人はマスクが好きなんだ」と聞かれ、答えに窮した▼冬に空気が乾燥してくると、風邪やインフルエンザがはやり始める。外出から帰ったら手洗いとうがいは必須で、カバのキャラクターでおなじみの「イソジン」うがい薬のお世話になる人も多いのでは▼日本ですっかり定着したカバ=イソジンの関係が来年3月で変わるそうだ。商標を持つ米国の製薬会社と国内製薬会社のライセンス契約が切れるのがその理由。半世紀以上も育ててきた主力ブランドを手放すのは大きな決断だったろう▼慣れ親しんだブランドが変わった後、うがい薬市場はどう変わるか...

【ベトナムで活躍中】日系マリコン、ラックフェン港浚渫工事相次ぎ受注

ラックフェン港の位置図  ベトナム北部の国際港・ラックフェン港の航路浚渫工事を日系ゼネコンが相次ぎ受注した。五洋建設は21日、りんかい日産建設とのJVで、ベトナム政府から「ラックフェン国際港建設プロジェクト(航路浚渫工事)・パッケージ9」を総額約198億円で、東洋建設も同日、「同・パッケージ8」を約151億円で単独受注したと発表した。事業は日本の円借款のうち本邦技術活用条件(STEP)で実施される。  同港はハイフォン市東部のカットハイ島に位置。物流を担うハイフォン、カイラン両港の拡張が難しいため、大水深の新たな主要国際港として整備される。同港の建設は日越両国による初のPPPプロジェクトとして実施されている。  パッケージ8、9ともに、ベトナム交通運輸省が発注。コンサルタントは、日本工営・日本港湾コンサルタント・PORTCOAST・日本工営ベトナムJVが担当している。  五洋建設・りんかい日産建設JV(出資比率は五洋75%、りんかい日産25%)が受注したパッケージ9は、航...

【記者手帖】「一寸ずり」も旅の風情

JR日豊本線の特急列車が大分駅に近づくと、地元の魅力を紹介する車内放送が流れる。声の主は「世界の車窓から」のナレーションでおなじみの大分県出身の俳優、石丸謙二郎さん。別府湾の景色と相まって旅情をかき立てられる。歴史や文化、食などいくつか種類があり、先日は「一寸ずり」だった◆車内放送によると、「一寸ずり」とは少しずつしか進まないことを指す大分の方言。渋滞や行列などを表し、JRと並走する国道10号、通称「別大国道」はかつてはその代名詞のように言われていたとか◆現在の別大国道は、特に渋滞がひどかった別府市から大分市までの区間が6車線化されるなど拡幅事業が完了し、朝夕や観光シーズンの渋滞は解消された。車内放送を聞いていて、十数年前に友人とのドライブで渋滞に巻き込まれたことを思い出した◆インフラのストック効果をPRしようという動きが国や自治体で広がっている。パネル展示やホームページへの掲載が中心のようだが、地域性を出した伝え方や交通事業者などとの連携を考えても面白いのではないだろうか。(松...

【津波に襲われたその後に…】建設業「命」の現場で・14/第3章・線引きと選択と

 ◇インフラが紡ぐもの-幻の野蒜築港◇  東日本大震災後、宮城県東松島市で、津波にえぐられた護岸の下から近代下水道としては国内最古級の「悪水吐暗渠あくすいばきあんきょ」が見つかった。明治三大築港の一つ、野蒜のびる築港事業の名残だった。東北開発の最重要拠点にしようと明治政府が工事を進め、1882(明治15)年に開港した。だが、2年後の台風で突堤が流失し内港が埋没。外港の工事を手掛けることなく事業は中止された。幻に終わった野蒜築港。その断片に再び日の光を当てたのは、あの日、何もかも奪い去った津波だった。 続きはHPで  (次回は来年1月12日に掲載します。ご意見・ご感想をメールでお寄せ下さい。東北支社・牧野洋久、mak@decn.co.jp)...

2015年12月21日月曜日

【写真でお伝え】リニア中央新幹線・山梨工区着工!!!

 JR東海が東京(品川)~名古屋間で2027年開業を目指して進めるリニア中央新幹線の建設で、初の本線工事となる「南アルプストンネル」(延長約25キロ)の山梨工区が着工した。18日に関係者による安全祈願が山梨県早川町の現地で行われた。施工は大成建設・佐藤工業・錢高組JVが担当。土かぶりが1000メートルを超す区間を含む難工事を、事業者や施工者、地元関係者が協力・連携しながら進め、早期の完成を目指す。   JR東海・柘植康英社長㊧と大成建設・山内隆司会長による鍬入れの義     神事の後、記者の質問に答える(左から)大成建設・村田誉之社長、 JR東海・柘植社長、山梨県・後藤斎知事、山梨県早川町・辻一幸町長   最前線で陣頭指揮を執る大成建設JVの中原史晴作業所長  リニア中央新幹線の東京~名古屋間(延長286キロ)のうち、実験線区間を除いた本線の建設工事は南アルプストンネルが先行して進められる。  同トンネルは山梨・静岡・長野の3県にま...

【回転窓】秀作味わう最後の機会?

坂倉準三(1901~69年)が設計した「神奈川県立近代美術館」(鎌倉市)が来年3月で閉館する。51年に開館した日本初の公立の近代美術館で、モダニズム建築の代表作と言える▼準三の長男竹之助氏が以前、この美術館をこう評していた。「ル・コルビュジエの提唱する美術館のあり方だが、西洋と日本の良い面を取り入れながら、日本の精神をうまくバランスさせた建物」。さらに、来日したコルビュジエが国内のさまざまな建築を見た中で「最も興味を持ったのが近代美術館だった」とも▼多くのモダニズム建築が保存問題に揺れる中、鶴岡八幡宮の境内にあるこの美術館も例外ではない。県は八幡宮との借地契約期間が満了する3月末に閉館させ、土地を更地にして返還する予定だった▼だが、建築的価値の高い文化遺産を後世に継承するよう建築関連団体や県民有志らが保存を強く要望。その結果、県と八幡宮は建物を引き継ぐ方向で現在調整を進めているという▼最後の展覧会は来年1月末まで。建物の活用策はまだ明らかになっていないが、坂倉建築の秀作を味わう最...

【凜】東亜グラウト工業管路メンテグループ技術開発室・平野美礼さん

 ◇的確な技術翻訳で現場を支援したい◇  カナダの大学を卒業後、地元の神戸市で秘書として勤務していた。結婚を機に東京へ移り、得意の翻訳が生かせる東亜グラウト工業の海外事業部で採用が決まった。今年で入社6年目。現在所属する管路メンテグループは下水管路の調査や洗浄、更生を手掛ける。海外の技術資料やカタログ、メールの翻訳に加え、通訳、管路の更生材料の輸入業務なども任され、忙しい日々を送る。  「英語が話せれば何とかなると思っていたが、専門用語は日本語で言われても難しい」。図書館で調べたり、先輩や上司に図解してもらいながら的確な技術翻訳に努めているという。初めて日本に入ってくる技術も少なくない。「新工法のマニュアルを訳した後に、現場の技術担当から『手順が分かり工事がうまくいった』と言われるとうれしい」と笑顔を見せる。  ボールを管内に転がし音を取りながら漏水を発見する「スマートボール・システム」や、管内を氷で洗浄する「アイスピグ管内洗浄工法」など、同社が得意とする海外技術の中には...

【中堅世代】それぞれの建設業・121

現場の人手不足は深刻。後輩もなかなか定着しないが…  ◇地元の将来を支える力になりたい◇  雪国で生まれ育った佐々智隆さん(仮名)。地元の県を代表する建築会社に入って10年目の今年、仕事が縁で知り合った女性と結婚した。  「これからまたやっていけそうだ」。その顔には自然と笑みがこぼれる。かつて心の中に大きく広がった不安が、少しずつ希望に変わっているのを感じている。  入社後、20カ所近い建築現場の施工管理をひっきりなしに担当した。現場から現場へ、この業界では当たり前のことだと思いながら、学生時代に剣道で鍛えた体力と忍耐力で仕事をこなした。  雪国の建設業の難点はやはり冬場。コンクリートを打つ前の晩は、天候や気温が予報通りになるかどうか心配で眠れない。寝不足がたたり、早朝の出勤時に居眠り運転をしてしまったことも。「車が路肩を乗り越えて田んぼに突っ込み、雪に埋まっちゃって。周りにいた人たちに助けてもらった」。  身に異変が起きたのは、6年目の冬だった。自宅から車で1時間か...

【サークル】TOTO バスクリエイト野球部

 ◇明るく楽しみながら、全員野球で勝つ!!◇  1987年、従業員の健康増進や、工場がある千葉県佐倉市の大会に参加して企業PRと認知度アップを図ることを目的に活動を開始した。佐倉工場に勤務する従業員17人のメンバーが練習に励んでいる。  きっちりとした「管理野球」ではなく、それぞれのメンバーの柔軟な発想と、大井佑介監督(受注設計部受注設計企画グループ企画チームリーダー)の巧みな手綱さばきで、「明るく・楽しみながら・全員野球で勝つ」「仕事も野球も真剣に」をモットーに活動している。  春と秋に開かれる佐倉市民大会に参加するほか、1年に1度開かれるTOTOグループ全社大会にも出場しており、13~14年には2連覇を果たした。こうした大会の合間に練習や試合を毎月1~2回実施するなど精力的に活動している。  部長を務める颯佐光洋さん(製造部計画課工程推進チームチームリーダー)は「ベテランと若手がうまく融合し、14年は春季市民大会優勝、TOTOグループ全社大会では2連覇達成という好結...

【駆け出しのころ】若築建設取締役執行役員東京支店長・堺澤弘幸氏

 ◇だから自然にうそはつけない◇  入社して5月の連休明けに配属されたのは仙台の現場でした。漁港の防波堤を造る工事です。ここの職員は上部工と杭打ちの班に分かれ、私は杭打ちを担当しました。先輩が時々来ていろいろ教えてくれたとはいえ、新入りがいきなり杭打ちの施工管理を任せられたものですから大変でした。  若いころに携わった離島の漁港工事では、こんな失敗があります。コンクリートのエプロン舗装を施工し、検査の時にコアを抜いて調べたら厚さが1センチほど足りないのです。いろいろ言い訳を考えて検査官に説明していたのですが、そのうちに言葉が尽きてしまい、最後には「私の監督不行き届きでした」と謝罪しました。  すると、それまでカンカンになって怒っていた検査官がにやっと笑い、「君は若いから許してやるよ」と言っていただいたのです。私がいつになったら誤りを認めるのかと待っておられたのかもしれません。  この後、エプロン舗装をまた施工する機会があり、今度は前回の反省もあって少し厚めに造ってしまっ...