◇施工は駒井ハルテック/16年春の作業完了めざす◇
兵庫県加古川市内を走る県道神吉船頭(かんきふなもと)線で、撤去した陸橋の位置に新たな橋桁を架設する作業が1日未明に行われた。
国道2号加古川バイパスを通行止めにした上、送り出し工法で橋桁を動かし、予定通り午前4時前に80メートル先の所定の位置に到達した。14日にはジャッキで桁を約3メートル降ろし、来年春にすべての作業が完了する。
架け替え工事は、国が管理する国道の上をまたぐため、県が近畿地方整備局姫路河川国道事業所に委託。工事名は「県道神吉船頭線砂部陸橋上部工事」。
事故で破損した橋桁と中央分離帯の橋脚を解体撤去(施工は前川建設)し、歩道を設けた片側1車線の道路橋を架設する事業で、橋桁の工場製作や輸送、クレーンによる地組み、塗装工などを駒井ハルテックが担当する。
橋梁形式は鋼単純鋼床版箱桁橋で長さ48メートル。架設工法は手延べ機を用いた送り出し工法を採用した。最初に取り付け部の既存橋桁を補強した上、桁組み立て用の構台や自走台車、水平ジャッキ付き台車を設置。構台の上に手延べ機(25メートル)と本桁(48メートル)、後方桁(40メートル)を組み立てた。連結構を含む総延長は約120メートルに上り、総重量は約380トン。本桁だけでも230トンに達する。
この日は午後11時から翌朝5時まで加古川ランプ~高砂西ランプ間を通行止めにして作業が行われ、通行車両がいないことを確認した上、午後11時40分過ぎに送り出しが始まった。
自走台車を使った1回目(50メートル)の送り出しは午前1時ごろに完了し、ジャッキダウンした後、午前2時30分ごろから水平ジャッキを使った2回目(30メートル)の送り出しを始め、午前3時45分ごろに所定の位置に到達、バイパス上に橋桁が架かった。
既存橋桁を撤去した位置に送り出し工法で新たな橋桁を架設するのは珍しく、近畿整備局や県、市の職員約40人が見守る中で送り出し作業が行われた。
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