2016年6月24日金曜日

【興味のある方もない方も】土木展、スタートだよ

人々の暮らしを支えるインフラの役割を伝える企画展「土木展」が24日、東京・赤坂の21_21 DESIGN SIGHTで始まる。

 土木の専門家らによる展覧会企画チームと、デザイナーやアーティストが集まり、道路や鉄道、上下水道、災害に対する備えなど土木構造物の役割をさまざまな角度から捉えた展示を行い、土木の新たな価値や魅力を伝える。

 主催は21_21 DESIGN SIGHTと三宅一生デザイン文化財団。建築家の内藤廣氏が企画に協力し、中村英夫東京都市大学名誉総長がアドバイザーを務める。

 展覧会では、土木写真家の西山芳一氏が選んだ日本の名土木構造物をマップで紹介するとともに、西山氏が撮影した霊山トンネル工事で使われたドリルジャンボ、施工途中の夜の明石海峡大橋、ダム湖に残されたタウシュベツ川橋、放水中の地苅ダムの写真を超大型パネルとして展示室の壁面いっぱいに展示している。

 来館者に土木をより身近に感じてもらうため、高度経済成長を支えた土木の工事現場の記録映像を使って現代までの土木の歴史を振り返り、その迫力を音で表現する「土木オーケストラ」と題した映像で展示。道路や橋、ダムなどの土木施設を「ほる」「ためる」「つむ」「ささえる」などの切り口で多彩な作家が表現したインスタレーション作品、駅改造が進む東京の新宿、渋谷、東京の三態を描いたドローイング作品、ご飯をダム、カレーをダム湖に見立てて器に盛りつけた各種の「ダムカレー」のサンプル展示などの工夫も凝らした。

 展覧会ディレクターを務める建築家でデザイナーの西村浩氏は、開幕前日の23日に行われたプレスプレビューで「人々の暮らしを支えている土木が提供する日常の価値というものは普段、意識されることがない。展示会を通じて子どもから大人まで土木を身近に感じてほしい」と述べた。

 9月25日まで(火曜休館)。開館時間は午前10時~午後7時。入場料は一般1100円、大学生800円、高校生500円、中学生以下は無料。

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