2016年6月9日木曜日

【揺れを抑えて安全確保】鉄道橋りょうの地震対策に制震装置採用

JR東海が東海道本線・堀川橋りょう(名古屋市、金山駅~尾頭橋駅間)の耐震補強に、大林組が開発した制震装置「ブレーキダンパーR」を使った工法を採用した。

 堀川橋りょうはレンガ造りの橋脚が特徴で、1907(明治40)年に建設された。橋りょうの周辺は大規模な掘削を伴う工事が難しく、鋼板やコンクリートで橋脚を補強する方法を採用するのが困難だった。

 JR東海によると、鉄道構造物の耐震補強にブレーキダンパーを採用した事例は今回が初めて。工事に当たっては堀川橋りょうの地震時の揺れ方を検証するとともに、ブレーキダンパーの強さを最適値に設定するなどした。今後、制震装置を使った地震対策を、新幹線高架橋の揺れを抑える脱線防止対策の一つとして、活用することも検討するという。

 同社は地震発生時の安全対策として、高架橋柱といった土木構造物の耐震補強、地震情報を素早く伝達するシステム整備などを進めている。

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