東京都は、見直しを進めていた2020年東京五輪のバレーボール、車いすバスケットボール(決勝戦)の競技会場を現計画通り「有明アリーナ」(江東区有明)に決めた。
小池百合子知事が16日の定例記者会見で発表した。完成後の有明アリーナの管理・運営はコンセッション(公共施設等運営権)方式で民間事業者に任せる。
16年度中に事業者ヒアリングを行い、17年度に実施方針を策定。18年度に事業者の公募・選定・契約締結を行う。
都が建設計画を再検討していた五輪の3会場(海の森水上競技場、オリンピックアクアティクスセンター、有明アリーナ)すべてで建設継続が決まった。コスト縮減を徹底し、3会場合わせて従来計画より計400億円の削減を目指す。
有明アリーナには地中熱技術の導入を想定していたが、本体工事での施工は見送る。今後は、環境施策の資金を調達するための債券(グリーンボンド)発行などで地中熱技術の導入に必要な費用を別途賄っていく。都の公共施設でコンセッション方式が導入されるのは有明アリーナが初となる。他の五輪競技施設に比べ、高い収益性が見込めるとしている。
会場候補となっていた横浜アリーナについては、周辺環境がパラリンピックの運営に不向きなこと、仮設施設の設置スペースの確保が難しい点などを理由に試合開催を断念した。
小池知事は、有明アリーナとその周辺を「ARIAKE LEGACY AREA」に位置付け、五輪後もスポーツイベントなどでにぎわうエリアとする方針も表明。五輪のスポーツクライミングなどを行う「青海アーバンスポーツ会場」などの仮設施設をレガシー(遺産)としてエリア内に移設する考えを示した。
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