2016年12月28日水曜日

【回転窓】書き入れ時に100万人割れ

この時期、子どもたちにとってはサンタクロースからのプレゼントやお年玉とうれしいイベントが続く。玩具メーカーは一年で一番の書き入れ時になるはずだが、少子化の進展が収益に影を落としているという▼子どもの数が減れば玩具の需要減は避けられない。購買意欲を喚起しようと、子育て中の親たちが幼少期に夢中になったアニメやキャラクターなどに再びスポットを当てるメーカーも。親子で楽しめる商品作りが営業戦略のトレンドの一つのようだ▼厚生労働省が先週公表した人口動態統計の年間推計によると、2016年生まれの子どもの数は、1899年の統計開始から初めて100万人を割り込む見通し。死亡数から出生数を差し引いた人口の自然減が30万人を超すのも初めてだ▼少子化に歯止めが掛からず、人口減少が加速していく状況があらためて浮き彫りになった。結婚・出産・育児といった人の営みは国づくりの根幹。国の宝である子どもを産み、育てやすい環境を整備することが結果として産業・経済の発展につながる▼人口減で失う生産力確保のためにロボットに安易に依存する社会は遠慮したい。

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