2016年12月21日水曜日

【こちら人事部】大林組/挑戦する人を歓迎

 今年、創業125年を迎えた大林組。建築、土木、開発に続く第4の柱として取り組む新領域事業では、太陽光、風力、バイオマス発電などの再生可能エネルギー事業に加え、農業ビジネスにも乗りだすなど、収益基盤の多様化を推し進めている。

 建設技術を生かした事業を展開する中、新卒採用では事務、土木、建築、機電、設備の5職種で採用を行っている。

 脇村一太人事部副部長兼人事第一課長は、「技術力の高さや、今まで誰もチャレンジしたことのない新分野に挑む当社の姿に共感して応募する学生が多い」と、技術職を志望する学生の特徴を説明する。

 新入職員研修は約1カ月にわたり実施。配属後4年目くらいまでは、主任クラスの先輩指導員(メンター)によるサポートを受ける。この間に並行して、各職種ともほぼ毎年、同期社員を集めたフォロー研修も行っているという。

 職級昇進時にはレベルに応じた階層別研修を5職種混合で実施し、業務領域別の研修も別途行う。谷村秀喜人事部副部長兼教育課長は、「スキルの習得はOJT(オンザジョブトレーニング)がメインとなるが、研修にはそれを補完する目的がある。一堂に会することで同じ悩みを共有すると同時にリフレッシュしてもらい、離職を未然に防ぐ効果もある」と話す。

 これらの研修は、主に東京都墨田区の宿泊施設を備えた自社の研修施設で行われ、開催日数は年間で220日、営業日の約9割という稼働率の高さだ。「社員は平均約2・8年に1回は研修施設に足を運ぶことになる」と谷村副部長は手厚い研修に胸を張る。

 建設業は関係する分野が幅広く、どの企業も顧客に成り得る。プロジェクトごとに社内のメンバーも顔ぶれが異なる。長い工期の中では、当初想定していない場面に出くわすことも少なくない。

 脇村副部長は、「コミュニケーション能力、粘り強さ、目標達成まで諦めない心の三つが必要だ。長く働き続けるためにもその前提として、ものづくりを通して人の役に立ちたいとか、社会に貢献したいという思いを持った人に来てほしい」と強調する。

 同社の海外事業の歴史は50年以上と古く、アジア、北米、欧州・中東などで事業を展開。即戦力となるグローバル人材の育成にも力を入れている。海外留学制度は北米、欧州を留学先として、勤続3年以上、32歳以下の職員を対象に行っている。16年度以降は留学生を増やし、10人規模で計画している。

 海外事業での活躍を目指す職員を集めて6日間の集中研修も実施。マネジメント、海外契約の実務など、グローバルなビジネスの進め方などを学んでもらう内容で、今年で4年目となる。毎年約30人が受講しているという。

 《新卒採用概要》

 新卒採用者数=男性247人 女性47人(2016年度実績)
 3年以内離職率=2・2%(2013年度新卒)
 平均勤続年数=男性16・9年 女性18・5年(2016年3月末時点)
 平均年齢=42・3歳(2016年3月末時点)

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